9月9日米ディズニー・クルーズ・ラインの新船名がディズニー・アドヴェンチャーDisney Adventureと発表された。同船は2022年1月に経営破綻したゲンティン香港傘下のドリーム・クルーズ向けグローバル・ドリームGlobal Dreamで,同じく傘下で経営破綻した独MVヴェルフテンで建造中だった。その後,ディズニーが7隻目のフリートとして同年11月に買船し,独マイヤー・ヴェルフトがMVヴェルフテンを支援するかたちで今夏から本格的に工事を再開した。約208,000総トン,船客約6,000人で,2025年にシンガポールを起点に東南アジアで就航する予定になっている。マイヤーではディズニー客船を2011年以降連続建造しており,現在も2隻を建造中である。 (©DISNEY)
運輸安全委員会は9月7日,旅客船“KAZUⅠ”(19総トン,船客定員65人,1985年進水)沈没事故の最終報告書を公表した。事故は2022年4月23日に乗員乗客26人を乗せて知床半島西岸を航行中に発生し,18人が死亡,現在も6人が行方不明である。報告書では,沈没は海象悪化が予想される中を出港し,船首甲板ハッチ蓋が開いて浸水が広がり,浮力を失ったためとした。直接的な原因として船首ハッチの部品劣化,点検・整備が不十分だったと結論付けたうえで,会社の安全管理体制の不備や,日本小型船舶検査機構(JCI)の事故直前検査でハッチ蓋を目視のみで良好と判断した検査体制,北海道運輸局が審査や監査で安全管理体制不備の改善を図れないまま運航が継続されたことも要因として明記した。
MSCクルーズは9月7日,6月に4日間実施した世界初となるネットゼロ(温室効果ガス実質排出ゼロ)クルーズの詳細を公表した。竣工したばかりのMSCエウリビアMSC Euribia(181,541総トン,船客定員6,327人)で,6月3日仏アトランティーク造船所(サン・ナゼール)の出港から同8日コペンハーゲン到着までの航海間で実施した。燃料にはバイオLNGを使用し,4日間で43トンを節約。性能指標の最適エネルギー効率を再現したヴァーチャル船より11パーセントの省エネを発揮した。また,調理室や温水製造などの熱源はエンジン廃熱を再利用しボイラーを使用する必要がなかった。これらは最適速力の分析,機関形態,客室のエネルギー消費の管理など,各所の最適化とエネルギー効率対策によるものとしている。同社では先駆的な航海は重要な成果であり,ネットゼロ・クルーズが今日でも可能で,2050年のIMO目標を上回る可能性があると述べている。 (MSC CRUISES)
スイスのMSCクルーズのラグジュアリー・ブランド,エクスプローラ・ジャーニーズのエクスプローラⅡ Explora IIが9月6日,伊フィンカンティエーリ造船所セストリ・ポネンテ工場で進水した。2024年夏にデビューし,地中海,中東などでのクルーズに就く。同日はエクスプローラⅢのスチール・カット式も行なわれ,本格的に建造が始まった。一方9月21日,オプションになっていた2隻の追加建造が確定した。同タイプの5,6番船になり,2027,28年の竣工予定で,6隻で総額35億ユーロの投資となる。追加2隻は最新の環境テクノロジーを取り入れ,LNG燃料用の新型エンジンの搭載,港湾内での水素燃料電池の使用のほか,バイオ,合成ガス,メタノール燃料などの使用も想定する。 (EXPLORA JOURNEYS)
米プリンセス・クルーズは8月31日,ダイヤモンド・プリンセスDiamond Princess(115,906総トン,船客2,670人,2004年竣工)の2025年日本発着クルーズのスケジュールを発表した。3月から8月にかけて,いずれも横浜発着で17本実施する。皮切りは3月15日発「春めく九州たっぷりクルーズと韓国11日間」で,九州各地と釜山,鳥羽に寄港する。最後は8月25日発「西日本探訪と韓国11日間」で,広島,関門海峡,長崎,清水などを巡るコースで締めくくる。この間「対馬海流春景色と韓国12日間」「ぐるり本州一周クルーズ11日間」「九州・韓国夏休みクルーズ8日間」「日本の夏! ねぶた・よさこい・阿波おどりに沸く周遊クルーズ・韓国11日間」など多彩なコースを組んでいる。11月まで実施している今年より3カ月短くなった。 (PRINCESS CRUISES)
函館の青函フェリーは8月2日,青森〜函館航路の新造船名を“はやぶさⅢ”と命名した。現有“3号はやぶさ”の代船として函館どつくで建造中で,来年1月の就航予定。同船より総トン数で約1.4倍大型化され,約3,000総トン,全長約115メートル,船客300人,12メートル・トラック34台,9メートル・トラック2台を積載する。去る4月就航の“はやぶさⅡ”の姉妹船である。荒れがちな津軽海峡航行のため,揺れを低減する船型を採用。省エネ効果も高めたほか,船内は青森ゆかりの刺し子やりんごの木をモチーフにしたデザインを取り入れる。 (青函フェリー)
オーストラリアは8月21日,トマホーク巡航ミサイルの調達について発表し た。13億豪ドルをかけて200発を取得,ホバートHobart級駆逐艦に搭載すると の内容。なお,同級へのトマホーク搭載に際しては管制システムの追加が必要 になると思われるが,そちらに関する言及はなされていないようだ。
8月17日にコルカタのガーデン・リーチ造船所で,インド海軍向けニルギリ Nilgiri級(17A型)駆逐艦の6番艦ヴィンデャギリVindhyagiriが進水した。続 いて9月23日にムンバイのマザゴン・ドック造船所で,同級7番艦のマへンドラ ギリMahendragiriが進水した。艦名は東ガーツ山脈にある山の名前にちなんだ もの。17A型は全部で7隻の陣容で,マザゴン・ドックが4隻,ガーデン・リー チが3隻を分担している。進水は今回のマヘンドラギリが最後。
ポーランド海軍はメチュニク計画と題して,沿岸防備用フリゲイトの建造計 画を進めている。そして8月16日にグディニアのPGZ造船所で,1番艦で使用す る鋼材の切出しがスタートした。この件ではバブコックが提案したアローヘッ ドArrowhead 140型案の採用が決まっており,2032年までに3隻を揃える計 画。
8月9日にナバンティアのフェロル造船所で,スペイン海軍向けF110型フリゲ イトの1番艦アルミランテ・ボニファスAlmirante Bonifazの起工式が行なわれ た。同級は5隻の建造を計画しており,2019年4月にナバンティアに対して43億 2,500万ユーロ(47億4,600万ドル)の契約を発注,2022年4月から建造工程を スタートさせている。
8月8日にロストックのマイヤー造船所で,ドイツ海軍向けの新型給油艦707 型の1番艦を起工した。2025年の第1四半期に引渡しの予定。続く2番艦は 2026年の第1四半期に引渡しの予定。
欧州諸国共同の装備部門OCCARが,フランス海軍とイタリア海軍で2隻ずつ を運用しているホライズンHorizon型防空フリゲイトを対象とするMLU (Mid-Life Upgrade)改修の契約を発注した。総額15億ユーロの案件で,フィ ンカンティエーリとネーバル・グループが共同設立したナビリスと,SAMシス テムを担当するユーロサムが主体となって作業を進める。主眼は対空戦闘シス テムPAAMS(Principal Anti-Air Missile System)とレーダーの更新。
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