気象庁は12月18日、西之島の活動が低下したとして、警戒範囲を火口から半径1.5キロに縮小したが、これを受けて海上保安庁も航行警報の警戒範囲を1.4浬から0.9浬に縮小した。基準点は火口なので、島の北から東にかけての警戒ラインは陸上になるが、沿岸部の海底状況が不明で(溶岩の流出で浅くなっている可能性がある)、急速に冷却された海岸部の溶岩は崩れやすいことから、警戒範囲外であっても船舶の接近は推奨されていない。今年6月から大規模な噴火を続けていた西之島は、8月下旬以降ようやく活動が沈静化したものの、11月に撮影された熱画像では火口内は高温の状態が続き、噴気も確認されているので、噴火が再開する可能性があるとして気象庁は注意を呼びかけている(西之島は2013年の噴火以降も、3度沈静化と噴火を繰り返している)。
台湾国際造船(CSBC:China Shipbuilding Corp.)で11月24日に,同国で初 めてとなる国産潜水艦を建造する作業がスタートした。この1番艦は2025年の 引渡しを予定している。その後に7隻を加えて,最終的には8隻を建造する計 画。
韓国の大宇造船海洋(DSME)で,韓国海軍向けドサン・アン・チャンホ Dosan Ahn Chng-ho級(計画名称KSS-III)潜水艦の2番艦,アン・ムーAhn Moo (SS-085)が進水した。2022年の就役を予定している。
オランダのダーメン造船所は11月17日に,ドイツ海軍向けに建造するMKS180 フリゲイトで使用する戦闘システムについて,タレスに15億ユーロの契約を発 注した。タレス製のTACTICOS指揮管制装置と,新型のXバンド多機能レーダー APARブロック2を中核とするAWWS(Above Water Warfare System)射撃指揮ク ラスタがタレスの担当。なお,独国防省は12月に,MKS180の公式タイプ名を 126型フリゲイト(Fregatte Klasse 126)に決定している。
ジェレミー・クイン英装備相が議会での答弁で,英海軍向けの新型艦「32型 フリゲイト」の構想に言及した。ただし,まだ正式に計画を推進すると決まっ たわけではなく,これから運用コンセプトを策定しなければならない,という 段階。そのため,クイン装備相は「詳細は後日に明らかにする」としている。
ロステック傘下の露統一エンジン会社(UEC)がセヴェルナヤ造船所(北方 造船所)に,アドミラル・ゴルシコフAdmiral Gorshkov級フリゲイト(22350 型)で使用するM55R機関の第1陣を納入した。3番艦のアドミラル・イサコフ Admiral Isakovに搭載する。これは,同級が搭載する機関を国産化する取組み によるもの。
ケネス・ブレイスウェイト米海軍長官が11月17日,ヴァージニアVirginia級 攻撃原潜の艦名を発表した。SSN-805がタングTang,SSN-806がワーフー Wahoo。いずれも第2次世界大戦中に活躍した潜水艦の名前であり,戦後の新 造艦でも同じ艦名を使ったことがある。
ケネス・ブレイスウェイト米海軍長官が11月30日に,強襲揚陸艦ボノム・リシャールBonhomme Richard LHD-6について,廃艦とする決定を下した,と発表した。同艦は7月12日に艦内火災事故を起こしたが,強襲揚陸艦としての原状復旧には30億ドルの費用と5~7年の期間を要するとの見積もりになった。また病院船,潜水母艦,指揮統制艦といった他艦種を新造する代わりにボノム・リシャールを修復・転用する選択肢も検討したが,これも10億ドルはかかると見込まれた。こうした事情から,修復する案は費用対効果がよくないと判断,廃艦とする決定がなされた。
ケネス・ブレイスウェイト米海軍長官が上院軍事委員会で,第1艦隊の復活 に言及した。新設する第1艦隊に南アジアとインド洋を担当させるという趣 旨。現在は第7艦隊がハワイ以西の太平洋からインド洋までを一括して担当し ているが,広い担任海域をカバーすること自体が課題になっている。そこで二 つの艦隊に分割することで,適正化を図る考え。ただし第1艦隊に専属の艦を 割り当てるのではなく,第3艦隊や第7艦隊と共有するとしている。
12月9日,岸防衛大臣は自民党国防部会・安全保障調査会の合同会議で,陸上自衛隊の12式地対艦誘導弾(SSM)の射程を大幅に延伸化し,敵の脅威圏外から攻撃できるスタンド・オフ・ミサイルとして開発する案(12式地対艦誘導弾能力向上型の開発案)を示し,了承を得た。 同SSMは平成29年度〜令和4年度(2017年度〜2022年度)の期間で,射程延伸化等を図った12式地対艦誘導弾(改)を開発中であるが,このほど改めて,今後5年程度でさらなる長射程化(数百〜1,000キロ程度という)を達成する。また地上発射以外に,艦艇や航空機からも発射できるとされる。 この12式地対艦誘導弾能力向上型の開発(スタンド・オフ防衛能力の強化)については,12月18日に閣議決定された。
12月9日,岸防衛大臣は自民党国防部会・安全保障調査会の合同会議で,廃案となったイージス・アショアに代わる弾道ミサイル迎撃手段として,新型イージス艦(イージス・システム搭載艦)2隻を建造する案を示した。 これまで防衛省はイージス・アショアの代替案として,①“まや”型護衛艦ベース案(マルチミッション),②民間船ベース案(BMDメイン),③大型支援船(セミサブリグ)ベース案(マルチミッション),④同(BMDメイン)の4案を検討していた。建造費は護衛艦ベース案で2,400〜2,500億円以上が見込まれる。BMDや巡航ミサイル防御(CMD)など多様な脅威への対処を可能とする一方で,従来のイージス艦が保有する対潜,対水上などの各種戦能力をどこまで持たせるかについては,クルー制の導入,省人化対策なども含めて,さらに今後も検討が続けられる。 このイージス・システム搭載艦の整備(新たなミサイル防衛システムの整備等)については,12月18日に閣議決定された。
11月13日,防衛研究所は年次報告書の「中国安全保障レポート2021 新時代における中国の軍事戦略」を公表した。 今年版では,中国が2019年7月に4年振りに公表した国防白書に基づき,中国軍がAIなどの最先端技術の導入を積極的に進めていることを指摘し,近い将来,米軍に対する軍事的な劣勢を覆す可能性があると分析している。
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