11月24日,防衛研究所は,中国の軍事的動向をまとめた恒例の年次報告書,「中国安全保障レポート2024」を公表した。2024年版のテーマは,「中国,ロシア,米国が織りなす新たな戦略環境」で,中国が核戦力の増強を図りつつ,ウクライナ戦争を背景にロシアとの連携を強化している現状を取り上げている。さらに台湾をめぐる情勢において,中国がその軍事力を行使する意欲を高める可能性が高いと警鐘を鳴らしている。
12月16日,第45次派遣海賊対処行動水上部隊の護衛艦“いかづち”が,定係港の横須賀に帰投した。
11月29日午後2時40分頃,鹿児島県屋久島沖の東シナ海に,米空軍横田基地所属のティルト・ローター輸送機CV-22オスプレイが墜落した。事故当時,現場付近は晴天で,風速1.9メートルと天候は穏やかであった。目撃者の情報などによると事故機は突然左エンジンから出火し,上下逆さに180度回転した後,海面に墜落したという。同機には8名が搭乗しており,米国防総省はその後の12月5日,搭乗者全員の死亡を認定した。 この事故に対し,防衛省・自衛隊は,事故当日の11月29日から12月8日現在までに,航空機,艦艇,地上部隊による捜索・救難活動を行なっている。ちなみに,オスプレイは現在までに400機以上が生産され,わが国では米空軍がCV-22を横田基地に,米海兵隊がMV-22を普天間基地に配備しているほか,陸上自衛隊が17機の導入を進めている。なお米軍は,今回の事故原因を不明としつつも,12月6日以降,全世界でその飛行を停止し,陸上自衛隊では11月30日以降の運用を見合わせているという。
12月5~7日,海上自衛隊は,東京都内のホテルと,関東周辺の部隊所在地などで,2023年西太平洋海軍シンポジウム上級下士官会同(WPNS SELWG)を開催した。参加者は海軍の最先任下士官またはこれに相当する海軍軍人で,参加国はアメリカ,インド,インドネシア,イギリス,オーストラリア,カナダ,カンボジア,シンガポール,韓国,チリ,ニュージーランド,フランス,フィジー,フィリピン,ブルネイ,ベトナム,ペルーおよびマレーシアの18カ国であった。
11月19日~12月7日,海上自衛隊は以下の日程で,各国と共同訓練を行なった。 ▷日米共同訓練,11月19~21日,四国南方から東シナ海に至る海空域で実施。参加部隊は海自が護衛艦“ゆうだち”,米海軍が空母1隻,巡洋艦1隻,駆逐艦4隻。訓練項目は各種戦術訓練(LINKEXなど)。 ▷日豪共同訓練(トライデント23-2),11月20~21日,関東南方から四国南方に至る海空域で実施。参加部隊は海自が護衛艦“さざなみ”,P-1哨戒機,潜水艦,オーストラリア海軍が駆逐艦1隻,補給艦1隻,オーストラリア空軍がP-8A対潜哨戒機。訓練項目は各種戦術訓練(対潜戦,対水上戦,LINKEXなど),PHOTOEX。 ▷日豪共同訓練(トライデント23-3),11月22日,東シナ海で実施。参加部隊は海自がP-3C哨戒機,オーストラリア海軍がフリゲイト1隻。訓練項目は各種戦術訓練(LINKEX)。 ▷日米共同訓練,11月26~30日,
12月8日,名古屋海上保安部(第4管区)の巡視船“みずほ”(PLH-41)は,航空自衛隊所属のUH-60J救難ヘリコプター,U-125A救難捜索機と大王埼沖にて合同捜索訓練を行なった。訓練の内容は,要救助者役の人形を巡視船“みずほ”に着船したUH-60Jに引き継ぐ連携訓練であった。
12月10日,第11管区海上保安本部は,魚釣島の南西約5キロの領海内で操業する日本漁船1隻に接近する中国海警局所属の海警船2隻に対して,領海からの退去要求や進路規制を実施し,漁船の操業の安全を確保した。なお,この海警船2隻の内訳は,海警2501(シュオシShuoshi II型,5,500総トン,76ミリ砲1基搭載,2016年就役)と海警2301(シュチャShucha II型,3,980総トン,放水銃2基,2014年就役)であった。
12月3~6日,東南アジア周辺海域における海賊対策のため,航空機を同海域に派遣のうえ、公海上での哨戒を実施した。同派遣では,シンガポールおよびインドネシアへ寄航し,アジア海賊対策地域協力協定情報共有センター事務局やインドネシア海上保安機構との相互交流を実施している。
11月19日~12月2日,海上保安庁は,JICA の枠組みの下,外国海上保安機関に対する海上保安能力向上支援の専従部門海上保安庁MCT(Mobile Cooperation Team)3名をフィリピンに派遣し,フィリピン沿岸警備隊に対する能力向上支援を実施した。同能力支援では,マニラ湾にて,日本が供与した大型巡視船や中型巡視船での曳航訓練や応急対処訓練,制圧訓練などを行なった。
12月中,以下のとおり巡視船の異動があった。 ▷巡視船“はてるま”→“だいせつ”,PL-61,5.12.15,石垣海上保安部→紋別海上保安部 ▷巡視船“そらち”,PM-57,5.12.9,紋別海上保安部→網走海上保安署 今回の異動は,令和4年(2022)4月の知床における観光船沈没事故の際,海保の現場への出動に時間を要したことが問題となり,第1管区の救難体制充実が要求されたことへの対応によるもの。 なお,“くにさき”型巡視船“はてるま”(PL-94)が建造中で,令和5年度内に就役の予定である。
12月4日,巡視船“ゆうばり”(PM-11)が解役された。昭和60年(1985年)11月に就役した“なつい”型の11番船で,就役から解役まで配属先は網走海上保安署(第1管区)であった。本船は,知床における観光船沈没事故において捜索活動に従事したことが記憶に新しい。
11月30日,下関商港で新造巡視船“ゆみはり” が海上保安庁に引き渡された。本船は令和元年度(2019年度)補正計画により,三菱重工下関造船所江浦工場で建造された“しゅんこう” 型の3番船である。公称船型はヘリコプター2機搭載型。配属先は鹿児島海上保安部(第10管区)。総トン数約6,000トン。
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