グラント・シャップス英国防相は,レーザー兵器開発計画ドラゴンファイア について,デモンストレーターを用いる実証段階から,実用化に向けた開発段 階に移行すると発表した。当初は2032年に配備を開始する計画だったが,これ を5年前倒し。2027年の配備実現を目指すとしている。ドラゴンファイアの開 発を担当しているのは,MBDA,レオナルド,キネティックの3社で構成する企 業チームで,レーザーの出力は50kW級。これから,艦上に設置した状態での実 射試験も行なう予定。
新華社は,中国海軍初のCTOL空母福建Fujianが5月1日に上海の江南造船所 を出港,最初の試験航海を実施したと報じた。その目的は,主機と電気系統の 信頼性・安定性の確認だとしている。
アメリカ西海岸カリフォルニア州のサンディエゴで,乾ドックの空きがない ために艦の修理ができない事態が発生した。問題の艦は,4月11日に帰港した 強襲揚陸艦ボクサーBoxer LHD-4。 同艦はデプロイメント中に発生した右の舵の損傷を修理するため,乾ドック に入れる必要があった。ところが,BAEシステムズ・サンディエゴ・シップ・ リペアのドックは沿海域戦闘艦のオークランドOakland LCS-24が,ジェネラル ・ダイナミクス傘下のナショナル・スチール&シップビルディング(NASSCO) のドックは駆逐艦チャンフーンChung-Hoon DDG-93が入渠中で,空きがない。 代案として,オレゴン州ポートランドにあるヴィガー造船所が挙がったが,そ こに向かう途中で通るウィラメット川の橋に,マストが触れる可能性がある。 そこで結局,乾ドックに入れないで桟橋に接岸したまま,ダイバーを潜らせ て作業を実施することになった。
ノースロップ・グラマンは4月8日,米国防高等研究計画局(DARPA: Defense Advanced Research Projects Agency)から受注しているUUVマンタ・ レイManta Rayのフルサイズ・プロトタイプについて,組立て工程を完了した と発表した。その後にカリフォルニア州南部で水中試験を開始,順調に進展し ているという。マンタ・レイは長期間・長距離の行動可能なUUVで,エネルギ ー管理,ペイロードの容量増大,低出力推進などの要素技術を進展させるのが 開発の目的。モジュラー構造になっており,分解して標準型貨物用コンテナ5 個に収納,世界各地に容易に展開できるとしている。 一方,オーストラリアではXL-AUV(eXtra-Large Autonomous Undersea Vehicle)という大型UUV開発計画を進めており,4月18日に,そのプロトタイ プ初号機が完成したとの発表があった。XL-AUVは,さらに2隻を建造する予 定。名称はゴースト・シャーク。想定用途は,長時間の常続的情報収集・
オースタルは4月3日,LCU-1710型揚陸艇の建造を開始したと発表した。 2023年9月に,米海軍から9,150万ドルで3隻を受注しているもの。 LCU-1710型はLCU-1610型の後継で,もともとスウィフトシップス社に発注し ていたが,既報のように同社に対しては作業停止の指示が出ており,オースタ ルが代わりに建造することになる。
米アーレイ・バークArleigh Burke級駆逐艦のウィンストンS.チャーチル Winston S. Churchill DDG-81が,同級としては初めて,仮想化したイージス 戦闘システムを導入した。稼働を開始したのは2023年7月のことで,それから 試験を進めて,CSSQT(Combat System Ship Qualification Trials)を完了し たところ。これに先立ち,PEO IWS(Program Executive Officer for Integrated Warfare Systems)では巡洋艦モントレイMonterey CG-61をテスト ベッドとして,武器に接続しない状態で仮想化版の導入・試験を実施してい た。仮想化とは,コンピューター上に別のコンピューターを模擬する環境を構 築する技術。異なる機種のコンピューターを模擬する使い方や,1台の物理コ ンピューターで複数台のコンピューターを模擬する使い方がある。
米海軍は,インディペンデンスIndependence級沿海域戦闘艦(LCS: Littoral Combat Ship)のキャンベラCanberra LCS-30に,対機雷戦(MCM: Mine Countermeasures)ミッション・パッケージを搭載した。2025年に最初の ディプロイメントを実施する予定。このパッケージは,2022年に同型艦のシン シナティCincinnati LCS-20に搭載して運用評価試験を実施,2023年3月31日 に初度運用能力(IOC:Initial Operational Capability)を得ている。
イラン革命防衛隊は4月13日の夜に,イスラエルに向けて多数の無人機や巡 航ミサイル,弾道ミサイルを撃ち込んだと発表した。イランが代理組織を介さ ずに,イスラエルへの直接攻撃を実施したのは初めてのこと。イスラエル側の 情報では,飛来した数は300に達するとしている。多くは,イスラエル軍や米 英軍が撃墜した模様。 このうち,イスラエル南部の空軍基地に向けて発射された中射程弾道ミサイ ルを,米海軍のイージス駆逐艦カーニイCarney DDG-64とアーレイ・バーク Arleigh Burke DDG-51がSM-3で撃墜した。当初,迎撃にSM-3を使用したかどう かについては見方が分かれたが,翌日になってSM-3の使用が公式に確認され た。イージスBMDによる弾道ミサイル迎撃成功事例はすでにあるが,この時に はSM-6を使用した。SM-3が実戦で弾道ミサイルの迎撃に成功した事例は,今回 が初めてとなる。
カルロス・デル・トロ米海軍長官は,アメリカAmerica級強襲揚陸艦の5番 艦LHA-10の艦名を,ヘルマンド・プロヴィンスHelmand Provinceとすると発表 した。また5月4日にはナショナル・スチール&シップビルディング (NASSCO)で,遠征用海上基地艦(ESB)の7番艦ロバートE.シマネクRobert E. Simanek ESB-7の命名式が行なわれた。艦名は,朝鮮戦争で戦功を立て議会 名誉勲章を受章した海兵隊員にちなむ。
ハンチントン・インガルス(HII)のインガルス造船所で建造したサン・ア ントニオSan Antonio級ドック型輸送揚陸艦の13番艦リチャードM.マックール Jr. Richard M. McCool Jr. LPD-29が,4月11日に米海軍に納入された。同艦 は,RTX製の新型レーダー,EASR(Enterprise Air Surveillance Radar)こと AN/SPY-6(V)2を初めて搭載している。 同じHIIのニューポート・ニューズ造船所で建造したヴァージニアVirginia 級攻撃原潜の23番艦ニュー・ジャージーNew Jersey SSN-796は,4月25日に米 海軍に引き渡された。この艦名は,戦艦のBB-16,BB-62に続いて3隻目。同艦 はヴァージニア級では初めて,当初から女性乗組員の居住を考慮に入れた設計 がなされている。独立した寝室やシャワー室を設けるほか,身長の低さに配慮 して,一部のバルブについて取付位置を下げたり,3段ベッドの上段に上がり やすくするためのステップを追加したりといった設計変更がなされている。
4月12日にフィンカンティエーリ・マリネット・マリーンで,カルロス・デ ル・トロ米海軍長官やリサ・フランケティ海軍作戦部長らを迎えて,FFG(X) の1番艦,コンステレーションConstellation FFG-62の起工式が行なわれた。 スポンサーを務めるのは,2020年の同艦の艦名を決定した際に海軍長官を務め ていたケネス・ブレイスウェイト氏の夫人,メリッサ・ブレイスウェイト氏。
ロナルド・レーガンRonald Reagan CVN-76に代わって横須賀に前方配備され ることになっている米空母ジョージ・ワシントンGeorge Washington CVN-73 が,4月25日にヴァージニア州のハンプトン・ローズを出港した。この後は南 米経由で太平洋に出る予定。同艦は2008~15年に横須賀に前方展開しており, 今回が2回目。同じ米空母が横須賀に複数回にわたり前方展開する初の事例と なる。なおロナルド・レーガンは5月16日に横須賀を出港,米本国へ帰投の途 についている。
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