艦船ニュース
海上保安大学校は5月末から6月中旬にかけて,本科2年生と初任科学生を対象に,巡視船を使った初のインターンを実施した。練習船“いつくしま”(PL-23)が遠洋航海で出港中の期間に,現場に配備されている巡視船に乗って業務を体験し,本科2年生の進路選択の参考にしてもらおうと実現したもの。 初任科学生が門司から呉,本科学生は呉から門司の間を乗船して乗組員からの生の声を聞いたほか,北九航空基地や関門海峡海上交通センターの見学なども行なった。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
7月1日付けの人事で,次長に国土交通省大臣官房総括審議官の坂巻健太氏が就任,本庁総務部長には澤井俊・第1管区海上保安本部長が,総務部参事官(警備救難部)に高橋徹・国土交通省国際統括官付国際交通特別交渉官,同部参事官(海洋情報部)に江原一太朗・国土交通省大臣官房付,第1管区海上保安本部長に石崎憲寛・国土交通省航空局交通管制部長,第2管区海上保安本部長に白﨑俊介・総務部参事官(警備救難部)が,それぞれ就任した。 宮澤康一・本庁次長は国土交通省・航空局長に,服部真樹・総務部長は同省近畿運輸局長に,長井総和・第2管区海上保安本部長は同省大臣官房政策立案総括審議官に転出し,増田直樹・総務部参事官(海洋情報部)は辞職した。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
5月末から6月にかけて紀伊半島沖で測量船平洋(HL-11)と光洋(HL-12)が実施した観測で,黒潮の大蛇行が終息する兆しを確認した。最も強い流軸が,東経136 度上では北緯33度,東経137度上では北緯32度30分付近にあり,大蛇行の目安となる北緯32度より南に大きく蛇行している状態ではなくなっていた。 先立つ5月に気象庁から,黒潮の大蛇行が見られなくなり終息の兆しがあることが発表されていたが,今回の観測でそのことが改めて裏付けられた。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
海上保安庁は6月20日,鹿児島湾でフィリピン・コースト・ガード(PCG),米コースト・ガード(USCG)と,国内では初となる3カ国による合同捜索救助訓練を実施した。3カ国合同訓練は,2023年6月にフィリピン・マニラ湾西方海域で行なわれて以来2回目で,約350人が参加した。 今回の訓練は,漁船から火災が発生,海中転落者が出たという想定で実施され,USCGカッター,ストラトンStratton WMSL-752搭載の無人航空機スキャンイーグルなどが海上を捜索。海中転落者を発見後,ストラトンとPCG巡視船テレサ・マグバヌアTeresa Magbanuaの搭載艇が海中転落者に見立てたダミー人形を救助した。 また,海保のヘリコプターを使って機動救難士が要救助者役を吊り上げ救助したほか,消火のため日米比3隻の巡視船による火災船に見立てた巡視艇への放水訓練も行なわれた。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
海上保安大学校は5月31日~6月1日に学生祭である海神祭を行ない,昨年の約1.5倍となる8,495人が訪れ,例年以上の盛り上がりを見せた。 今年は,「海洋文化都市くれ海博2025」との合同開催で企業・団体ブースも出展したほか,特殊救難隊の展示訓練なども披露された。 オープンキャンパスも開催され,遠洋航海中の練習船“いつくしま”に代わって唐津海上保安部(第7管区)の巡視船“いまり”(PL-87),敦賀海上保安部(第8管区)の巡視船“つるが”(PL-91)が一般公開や体験航海などを実施し,学生募集に一役買った。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
2月21~28日,測量船「拓洋」(HL-02)と自律型潜水調査機器(AUV)“ごんどう”を使い,小笠原諸島父島の北西沖約180キロの金曜海山で精密海底地形調査を行ない,溶岩流の痕跡を発見したことを5月9日に発表した。 金曜海山の溶岩流は水深約1,500メートルの斜面から流れ出し,長さ約3キロ,幅は最大で約400メートル,厚さ最大約80メートルに達していて,北東峰の火口と見られる地形は不明瞭な一方で,南西峰の火口は明瞭なことから火山活動が北東峰よりも新しいと考えられるという。 これらの調査結果から,金曜海山の山頂部では火口を形成する爆発的な噴火があり,斜面部では溶岩流を伴う比較的穏やかな噴火が起こったことが明らかになった。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
5月21日,海上保安庁のこの一年をまとめた「海上保安レポート2025」を発刊した。今年は長官級会合でも使われた「平和で美しく豊かな海」のスローガンのもと,国際業務にフォーカスした特集とした。 表紙は昨年に続きイラストを使い,子どもから大人まで幅広い年代の人が手に取りやすいような親しみやすい雰囲気とした。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
5月14日(日本時間15日),米サンフランシスコ沖で遠洋航海中の練習船“いつくしま”(PL-23)とアメリカ・コースト・ガード(USCG)の巡視艇や航空機と合同で救助や通信の訓練を行なった。本船の海外機関との合同訓練は初めて。 訓練では,USCGから海中転落による漂流者がいるとの情報提供を受けた “いつくしま”が,日米の連携で漂流者に見立てたブイを発見し,搭載艇で揚収,USCGの巡視艇に引き渡した。 訓練は,「日米の海上保安機関による連携強化を図る共同取組み(SAPPHIRE)」の一環として,“いつくしま”のサンフランシスコ寄港に合わせて実施された。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
5月3日,沖縄県尖閣諸島で中国海警局の船舶4隻が領海に侵入。そのうち海警2303の飛行甲板からヘリコプター1機が15分間ほど日本の領空内を飛行した。海警の船舶が領海内でヘリを発着させたのは初めて。 現場配備中の巡視船が,4隻を領海外へ退去させ,領海内に侵入しないように監視,警戒した。 また,11日には尖閣諸島付近の日本の排他的経済水域で中国海洋調査船海科Haike 001が調査活動を行なっているのを巡視船が確認し,無線で中止を要求した。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
2025年7月8日,SPY-7(V)1多機能レーダーの開発および製造社である米ロッキード・マーチンは,わが国のイージス・システム搭載艦(ASEV)用のSPY-7(V)1のアンテナ4面(1隻分)を予定どおり納入したとのプレス・リリースを公表した。 SPY-7(V)1はアメリカがアラスカへの配備を進める長距離識別レーダー(LRDR)をベースに開発したもので,従来のSPY-1の5倍の追尾能力を持ち,ロフテッド軌道や同時複数発射された弾道ミサイル等への対処に威力を発揮することが期待される。わが国は令和6年度計画でASEV2隻を整備中で,引き続き2番艦用アンテナの調達も進められている。なお,先月号カラー頁等で既報のように,5月22日,ロッキード・マーチンと富士通は,SPY-7(V)1の交換用電源部品を,日本国内の富士通の工場で製造することで合意に達したと発表している。
2025年7月6日付けマスコミ各社の報道によると,日本政府は近く退役予定の“あぶくま”型護衛艦(基準排水量2,000トン)全6隻をフィリピンに装備移転する方向で同国と調整を行なっている。 フィリピンにはすでにわが国からTC-90練習機の有償貸与と,警戒管制レーダーの装備移転の実績があり,実現すれば初の中古護衛艦の海外輸出例となる。ただし,防衛装備移転3原則の運用指針では,輸出できる装備品を救難,輸送,警戒,監視および掃海に限定しており,中古護衛艦はそのままのかたちでは輸出することが困難とされる。そのため,フィリピンが要求する通信設備等を共同開発とすることで,装備移転を進める方向という。
2025年6月9日〜7月4日,海上自衛隊は各国と以下の訓練を実施した。 ▷日ソロモン共同訓練,6月9〜13日,ソロモン諸島のホニアラ地域で実施。参加部隊は海自がIPD25派遣立入検査隊,ソロモン諸島海上警察が海上警察職員。訓練項目は立入検査訓練および舟艇整備訓練。 ▷日マレーシア共同訓練,6月10日,南シナ海で実施。参加部隊は海自が護衛艦“はるさめ”,マレーシア海軍が哨戒艦1隻。訓練項目は海賊対処訓練,戦術運動およびPHOTOEX。なお6月8〜10日,“はるさめ”はマレーシアのクアンタンに寄港した。 ▷日チリ親善訓練,6月18日,大阪湾から紀伊水道に至る海域で実施。参加部隊は海自が掃海艇“あおしま”,チリ海軍が帆走練習艦1隻。訓練項目は通信訓練。 ▷日ナウル共同訓練,6月30日〜7月4日,ナウルのヤレン地域で実施。参加部隊は海自がIPD25派遣立入検査隊,ナウル警察海洋部が警察海洋部職員。訓練項目は立入検査訓練および舟艇整備訓練。
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