艦船ニュース
有事の際,防衛大臣が海上保安庁長官を指揮下に置き,海上保安庁を統制下に置く「統制要領」が4月28日に公表されたが,これを受けて,海保は国際法による国民保護の特殊標章を船艇および航空機に常備する方針を固めた。 この標章はジュネーブ条約に基づくもので,海保船艇や航空機が国民保護の任務に従事する際に掲げ,当該船艇および航空機が軍事性を持たないことを明示し,敵の攻撃を受けないようにする。
6月21日,海上保安庁は,巡視船“えちご”(PLH-08,第9管区新潟海上保安部所属)の座礁事故に関し,事故調査委員会による調査結果を公表した。 本船は今年1月18日,新潟県柏崎市椎谷鼻沖で座礁したが,この報告書によると,その原因は以下のとおり。 ①椎谷鼻灯台確認のため陸岸に接近した際,事故時の操船指揮者の航海長が,海図による水深の確認や航行中の自船の位置を確認するなどの基本的な事項を怠り,灯台から700メートルの浅瀬に乗り揚げたこと。 ②航海長が操船担当の航海士補との情報共有を怠ったこと。 ③船長が航海長に対する管理監督が不十分であったこと。 以上が挙げられており,これに対する再発防止策として,安全運航マニュアル活用状況の船長による点検,夜間航海などを想定した当直訓練,危険を伴う業務についての船長への報告基準の明確化,などを実施するという。 なお,今年2月からジャパン マリンユナイテッド舞鶴事業所で修理を行なっている“えちご”の修理は,約1年を要する見込みである。
7月4日,新型巡視船“いつくしま”(PL-23)が,三菱重工下関造船所江浦工場で進水した。本船は令和2年度第3次補正計画による新型の大型練習船で,海上保安庁最大のPLとなる。船橋が上下2層になっており,上層が実習船橋で,下層が航海船橋である。後部にはレセプション・スペースを兼ねた学生教室を備えている。就役は令和6年度の予定で,呉の海上保安大学校に配備される見込み。
7月6日,三菱重工下関造船所江浦工場で,新造巡視船“あさなぎ”(PLH-43)が海上保安庁に引き渡された。本船は令和元年度(2019年度)補正計画による“しゅんこう”型(ヘリコプター2機搭載型)の2番船で,4年6月30日に進水し,このほど就役に至ったもの。配属先は鹿児島海上保安部(10管)。総トン数約6,000トン。
6月29日,アデン湾で,海賊対処行動航空隊のP-3Cが,国際VHFにより,機関故障した小型船舶から救難通信を受信,現場へ急行した。同機は当該船舶を発見した後,周辺船舶に情報提供し,救援要請の依頼などを行なった。
陸海自衛隊は,7月20日〜8月4日に,オーストラリアのクイーンズランド州ミッジ・ポイントおよびスタネージ並びに同周辺海空域で実施されている米豪主催多国間共同訓練(タリスマン・セイバー23)に参加している。わが国の訓練参加部隊は,海自が護衛艦“いずも” (IPD23第1水上部隊),輸送艦“しもきた” (IPD23第2水上部隊),陸自が水陸機動団,第1ヘリコプター団,水陸両用車(AAV-7),輸送ヘリコプター(CH-47)。主要訓練項目は水陸両用作戦訓練。
6月3日〜7月10日,海上自衛隊は,以下の日程で,各国海軍などと共同訓練および親善訓練を行なった。 ▷日米加仏共同訓練(ノーブル・タイフーン),6月10〜14日,沖縄南方から南シナ海に至る海空域で実施。参加部隊は,海自が護衛艦“いずも”“さみだれ”(IPD23第1水上部隊),米海軍が空母1隻,巡洋艦2隻,駆逐艦2隻,給油艦1隻,カナダ海軍がフリゲイト1隻,フランス海軍がフリゲイト1隻。訓練項目は各種戦術訓練(対水上戦,対空戦,対潜戦,LINKEXなど),洋上補給。 ▷日加共同訓練(KAEDEX23),6月13〜14日,カナダのヴィクトリア周辺海域で実施。参加部隊は海自が練習艦“かしま”“はたかぜ”,カナダ海軍がフリゲイト1隻,訓練項目は各種戦術訓練(戦術運動,PHOTOEX,LINKEXなど)
6月19日,日本海で,海上自衛隊は米海軍と日米共同訓練を実施した。参加部隊は海上自衛隊が護衛艦“はぐろ”,米海軍が駆逐艦ジョン・フィンJohn Finn DDG-113。訓練項目は各種戦術訓練。
海上自衛隊は,6月23日〜7月22日,令和5年度第1回米国派遣訓練(潜水艦)に,潜水艦“やえしお”を派遣した。訓練海域はグアム島周辺で,訓練項目は対潜戦。
6月20〜29日,硫黄島周辺海域で,令和5年度実機雷処分訓練および掃海特別訓練(日米共同訓練)が実施された。参加部隊は海上自衛隊が掃海母艦“うらが”,輸送艦“おおすみ”,掃海艇“ひらしま”“みやじま”“つのしま”“なおしま”“ししじま”,米海軍が水中処分員など約20名。主要訓練項目は対機雷戦(機雷掃討)および水中処分。
ラファエル・アドバンスト・ディフェンス・システムズとイスラエル軍のミ サイル防衛部門IMDO(Israel Missile Defense Organization)が実施してい た,C-DOME艦対空ミサイル・システムの試験が完了した。C-DOMEはアイアン・ ドーム地対空ミサイルの艦載型で,サール6 Sa'ar 6型への搭載を予定してい る。試験完了により,C-DOMEの運用能力達成に向けた道筋がついたかたち。
インド国防省の研究開発部門・国防研究開発機構(DRDO:Defence Research and Development Organisation)傘下の艦載装備研究所(NMRL:Naval Materials Research Laboratory)では,燃料電池式AIP(Air Independent Propulsion)の開発を進めている。これについてDRDOがラーセン&トゥブロ (L&T)との間で,カルヴァリKalvari級潜水艦を対象としてAIP搭載を実現す るための契約を締結した。
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