艦船ニュース
フィンランドの船舶デザイン会社デルタマリンは1月10日,エアバスの部品輸送用に建造される環境対応型RORO船3隻の設計で,仏海運ルイ・ドレフュス・アルマチュール(LDA)と中国武昌造船工業集団と協同したと発表,イメージ図を公開した。開発したのはローターセイル6基とe-メタノール二元燃料エンジン2基を搭載し,GHG排出を最小限とするタイプで,40フィート・コンテナ約70個と単通路の中型航空機部品セット6個(翼,胴体,エンジン・パイロン,水平および垂直尾翼)の輸送能力を持つ。e-メタノールはグリーン水素と回収CO2を合成して製造するネットゼロ燃料。昨年エアバスは輸送船隊の代替を決め,LDAに建造・所有・運航を委託。新船は2026年からフランス~アメリカ間で運航開始の予定で,年間平均CO2排出量を2030年までに68,000トンから33,000トンに削減できるとしている。 (DELTAMARIN)
米ヴァイキング・クルーズと中国合弁の招商維京游輪(チャイナ・マーチャンツ・ヴァイキング・クルーズ)は1月10日,2024年に日本発着クルーズを実施すると発表した。11月13日から6本の7泊クルーズを神戸発着で行ない,招商伊敦Zhao Shang Yi Dun(チャイナ・マーチャンツ・アデン)をヴァイキング・エデンViking Edenのセールス名で配船する。同船は2017年竣工の元ヴァイキング・サンViking Sunで,47,842総トン,船客930人。2021年4月に中国に移籍し,中国マーケット向けに稼働しているが,9月から外国人向けクルーズを展開することになり,その後日本向けを実施する。また,日本人向けとして10月5日からライン川に専用リバー・クルーズ船を運航し,アムステルダム〜バーゼル7泊クルーズ4本の実施も発表した。同社は日本市場の開拓に向けて本格的に動き出すとして,1月に上級アジア担当本部長直属の専任営業スタッフを配置した。 (招商維京郵輪)
デンマークに本部を置くバルティック国際海運協議会(BIMCO:Baltic and International Maritime Council)によれば,2023年の新造コンテナ船竣工量は,これまで最高だった2015年の170万TEUを上回り350隻220万TEUで過去最高となった。15,000TEU以上の大型船が28パーセント増の130万TEUとなったことが主因。ところが2024年は同じ大型船が83隻140万TEU以上竣工すると見込まれ,トータルでは23年を大きく上回る478隻310万TEUと予測。リサイクル船が23年18万TEU,24年が倍の36万TEUと推定するものの,船隊総数は2024年後半に初の3,000万TEUの大台に達する見通し。 (ONE)
米クォーク・エクスペディションは1月22日,デンマークのサンストーン・マリタイム・グループが連続建造している小型探検クルーズ客船「インフィニティ・クラス」の一隻オーシャン・エクスプローラーOcean Explorerをチャーターし,南極クルーズを実施すると発表した。2021年に竣工した本船は8,228総トン,全長104.4メートル,船客定員138人で,極圏航行のためにポーラークラス6を取得している。2024年10月からクォークが運用し,契約は複数年とされる。なお,現在サンストーンからチャーターしているオーシャン・アドヴェンチャラーOcean Adventurer(4,614総トン, 船客定員128人,1975年竣工)は本船と交替で返船される。 (QUARK EXPEDITIONS)
商船三井は1月22日,内海造船で2隻建造している大洗~苫小牧航路用LNG燃料フェリーの外観イメージを発表した。デザイン・コンセプトとして「かけがえのない地球と海を守り,受け継いできた伝統と新たに切り開いていく未来を繋ぎながら,人々の暮らしを明るく照らし続けていく」ことを掲げ,LNG燃料によって地球と海を守り,「青」をベースに「夜明けの海」と「新しい時代を照らす光」をイメージ,「新たな未来へ歩みだす船」を表現した。15,600総トン,199.4メートル,旅客定員157名,乗用車50台,13メートル・トラック155台積載。来たる4月に1番船が進水予定で,2025年に現有2隻(さんふらわあ だいせつ,同しれとこ)の代替として就航する。 (商船三井)
仏コルシカ・リネアが,スウェーデンのステナROROの「E-フレクサー」型1隻を導入すると1月8日に公表された。ステナROROがチャーター用に中国招商局金陵船舶(威海)で連続建造しているカーフェリーで,2019年に1番船が竣工して以降,複数のヨーロッパ船社が運航している。本船は13番船となり,2026年の竣工予定。全長203メートル,船客1,000人,車両レーン長2,500メートル,速力23ノット,LNG二元燃料機関とバッテリーによるハイブリッド船となる。仏マルセイユとコルス島アジャクシオ,バスティア航路に就航する。 (STENA RORO)
伊グランディ・ナヴィ・ヴェローチ(GNV)の新造カーフェリーの命名・進水式が中国の広船国際(GSI)で行なわれ,GNVポラリスGNV Polarisと命名された。約47,000総トン,全長218メートル,船客1,500人,車両レーン長3,100メートル規模で,2024年末に竣工を予定する。さらに3隻の建造が計画されており,3,4番船はLNG燃料船となる。 (GSI)
モナコのシルバーシー・クルーズの新造船の命名式が1月4日,米フロリダのフォート・ローダーデイルで行なわれ,シルバー・ノヴァSilver Novaと正式に命名された。新タイプの1番船で,55,051総トン,船客728人,独マイヤー・ヴェルフトで建造された。LNG燃料, 水素燃料電池などの環境対策を取り入れてサステナビリティを追求している。2023年8月14日にヴェネチアから処女航海に就き,このほどフロリダで命名式を行なった。式典では2024年の同社創立30周年を祝う記念ビデオの上映なども行なわれた。 (SILVERSEA CRUISES)
2022年に破綻したゲンティン香港傘下ドリーム・クルーズの元ワールド・ドリームWorld Dreamが,サウジアラビアに売船され同国初のクルーズ船マナラManaraとして新設クルーズ船社アロヤ・クルーズが運航する。2024年の運航開始を予定しドイツで改装中と伝えられるが,スケジュールは2月5日現在未発表である。ジェッダを母港とし,紅海,ペルシャ湾,地中海でクルーズするとされる。150,695総トン,船客定員3,376名。なお,同じドリーム・クルーズのゲンティン・ドリームGenting Dreamなど2隻は,旧ゲンティン幹部が設立したリゾート・ワールド・クルーズが香港発着クルーズなどで運航している。 (AROYA CRUISES)
ブラジル海軍がPROSUB計画の下で建造を進めているスコルペヌScorpene型潜 水艦(リアシュエロ Riachuelo級)の2番艦ウマイタHumaitaが,1月12日に 就役した。また,マデイラ島の潜水艦基地で建設を進めてきていた潜水艦部隊 向け新施設も,同日に稼働を開始した。
イラン革命防衛隊海軍が,シャヒド・ソレイマニShahid Soleimani級双胴型 ミサイル艇の2番艦アブ・マフディ・アル・ムハンディスMartyr Abu Mahdi al-Muhandisを受領。1月6日にバンダル・アバスで就役式典を挙行した。艦 名は,米軍の航空攻撃で死亡したイラク武装勢力の指導者にちなんだもの。
台湾・高雄の中信造船(JSSC:Jong Shyn Shipbuilding Co.)で1月16日 に,台湾海軍向け新型フリゲイトの建造工程がスタートした。これは,米海軍 から購入した中古ノックスKnox級の代替用。排水量は2,500~3,000トン級,全 長115メートル程度で,まず1番艦を対空戦重視の仕様で建造する。続く2番 艦までがプロトタイプで,さらに10隻の量産建造を計画している。これらは, 対空戦を重視した仕様と,対潜戦を重視した仕様の2種類で構成する。
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