海上自衛隊は,令和2年度インド太平洋方面派遣訓練に,護衛艦“かが”“いかづち”,潜水艦1隻,搭載機3機を派遣している。目的はインド太平洋地域の各国海軍などと共同訓練を行ない戦術技量の向上を図るとともに,各国海軍などとの連携強化を図るもの。 派遣期間は9月7日〜10月17日,寄港予定国(補給)はスリランカ,その他調整中。主要訓練項目は各種戦術訓練など。
8月29日,第36次派遣海賊対処水上部隊の護衛艦“おおなみ”は,アラビア海北部西方海域で,英海軍のフリゲイト,アーガイルArgyllと海賊対処共同訓練を実施した。主要訓練項目は戦術運動,写真撮影,小火器射撃であった。
海上自衛隊は,令和2年度第1回米国派遣訓練(潜水艦)のため,潜水艦“うんりゅう”をハワイ諸島方面に派遣している。派遣期間は8月27日〜11月28日で,訓練海域は日本からハワイ諸島にいたる海域。訓練は米海軍の協力を得て行なわれる。訓練項目は対潜戦訓練など。
8月24日〜9月10日,北海道全域の演習場,駐屯地などにおいて,「令和2年度方面隊実動演習(北部方面隊)」が実施された。この訓練は離島侵攻対処を演練するもので,陸上自衛隊の北部方面隊を主体に,陸上総隊(水陸機動団および第1空挺団),東北方面隊に加え,海空自衛隊も参加した。 海自は,8月17〜30日,佐世保から天塩沖および苫小牧に至る海域および天塩周辺海空域で,護衛艦“かが”,輸送艦“しもきた”をこの訓練などに参加させ,天塩への水陸機動団AAV-7の着上陸とその支援などを行なった。
海上自衛隊は,8月26日〜9月11日と10月12〜23日の2度に分けて,令和2年度(2020年度)海上自衛隊演習(総合図演)を実施する。目的は平時から有事に至るまでの情勢推移に応じた上級指揮官の情勢判断およびそれに基づく後方業務と部隊運用要領の演練。訓練統裁官は山村海幕長で,参加部隊は海幕,自衛艦隊,各地方隊,システム通信隊群,幹部学校,補給本部など。
8月中旬,海上自衛隊と米海軍が以下のとおり共同演習を行なった。 ▷8月15〜17日:東シナ海において護衛艦“すずつき”と米ミサイル駆逐艦マスティンMustin DDG-89が各種戦術訓練を実施。 ▷8月15〜18日:沖縄南方海空域において護衛艦“いかづち”と米原子力空母ロナルド・レーガンRonald Reagan CVN-76ほか艦艇数隻が各種戦術訓練を実施。
8月30日,中東における情報収集活動のため,護衛艦“むらさめ”が横須賀を出港した。 出港後,全乗員に対して行なわれた新型コロナウイルスのPCR検査で,乗員1名の感染が発覚したことを受け(感染者はすぐに退艦し,濃厚接触者は艦内隔離),その後同艦は横須賀に引き返し同地で待機後,ほかの感染者が出ていないことを確認したうえで,16日に中東方面に向け改めて出港した。
各種報道などによると,政府は廃案となったイージス・アショアに替わる計画案として,新たに弾道ミサイル防衛の専用艦を建造する構想を検討していることが明らかになった。 これまでイージス・アショアの代替案としては,①地上にレーダー,海上に迎撃ミサイル発射装置を配置する分離案,②海上構造物にレーダーとミサイル発射機を併設するメガフロート案,③BMD機能を持つイージス艦の追加建造案の3案が検討中とされ,今回浮上した案は4番目の選択肢となる。 この案はイージス艦の追加建造よりコストを抑制できるメリットがあるものの,こうした単機能艦の建造は世界的にも例がなく,今後の動向が注目される。
7月中旬〜8月上旬,以下の中露軍艦が相次いで日本近海に出現した。 ▷7月13日午前7時頃,久米島の北西約150キロの海域を南東進する中国海軍の江凱Jiangkai II型フリゲイト1隻を,護衛艦“あまぎり”などが確認。 ▷7月14日午後4時頃,宗谷岬の北東約350キロの海域を南西進するロシア海軍のグリシャGrisha III型警備艦1隻と,ズヴェズドチカZvezdchka級兵器輸送艦1隻を,P-3C哨戒機(第2航空群,八戸)が確認。 ▷7月28日午後10時頃,宗谷岬の北西約110キロの海域を東進するロシア海軍のタランタルTarantul III型ミサイル艇2隻と,ズヴェズドチカ級兵器輸送艦1隻を,ミサイル艇“くまたか”が確認。 ▷8月5日午前11時頃,上対馬の北東約90キロの海域を南西進するロシア海軍のウダロイUdaloy級駆逐艦2隻,ボリス・チリキンBoris Chilikin級補給艦1隻を,P-1哨戒機(第4航空群,厚木)が確認。
海上自衛隊は,6月18日午後,奄美大島(鹿児島県)の北東の海域(接続水域内)を西進中の中国潜没潜水艦を発見した。 さらに20日,同艦が横当島(鹿児島県)の西の海域(接続水域外)を西進しているのを発見した。 これについて河野防衛大臣は自衛隊に「緊張感をもって,情報収集・警戒監視に万全を期すこと」との指示を出し,海上自衛隊はP-1哨戒機(第1航空群,鹿屋),P-3C哨戒機(第5航空群,那覇),護衛艦“かが”,“あきづき”,“あしがら”により,情報収集・警戒監視を行なった。
7月26日,防衛省は厳しい財政状況の下,自らの収入を確保するための一助として,初めて不要となった防衛装備品のオークションを行なった。 出品されたのは除籍された練習艦の操舵輪など約30品で,オークションの総売上げは581万円となった。 これらは全額が国庫に納められ,防衛省は隊員の処遇改善などに活用することを検討している。
7月16,17の両日,海上自衛隊は中東における情報収集活動のための部隊派遣に伴う図上演習を,東京目黒の幹部学校で実施した。 参加部隊・機関は,海幕,自衛艦隊司令部,第1護衛隊(護衛艦“むらさめ”,第3次隊として8月30日横須賀出港予定)など。主要演練項目は各級指揮官の情勢判断,部隊運用・情報伝達の要領など。
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