12月22日,巡視船“もとうら”(PM-12)が解役された。本船は昭和60年度(1985年度)計画で四国ドックにて建造され,同61年11月21日に就役した“なつい”型の12番船。就役当初は浦河海上保安署(第1管区)に配属され,平成24年(2012年)に稚内海上保安部(第1管区)に転属となった。公称船型は500トン型。 本船は,ロシア国境警備隊による日本漁船拿捕への対応に加え,利尻島や礼文島での急患搬送に従事していた。なお,解役に先立つ同16日,稚内港で網信幸稚内海保部長や工藤広稚内市長が参列のもと見送り式が開催され,小松久祥船長に花束が贈呈された。
12月19日,測量船“さくらひびき”(HS-32)が就役した。本船は令和4年度補正計画による“はましお”型測量船の2番船で,船名は一般公募された。配属先は第10管区海上保安本部。建造は木曽造船。公称船型は27メートル型。
12月27日,政府は令和7年度海保関係予算案を閣議決定した。令和7年度予算案の基本的な考え方は以下のとおり。 近年,尖閣諸島周辺海域における中国海警局に所属する船舶への対応や,大和堆周辺海域における違法操業への対応,北朝鮮による相次ぐ弾道ミサイルの発射,外国海洋調査船による我が国の同意を得ない調査活動,激甚化する自然災害等,依然として予断を許さない状況にあり,これに加えて,ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢など,現下の国際情勢は一層厳しさを増している。 こうした様々な任務に的確に対応するため,「海上保安能力強化に関する方針」(令和4年12月関係閣僚会議)に基づき,巡視船・航空機等の大幅な増強整備などのハード面の取組に加え,新技術の積極的な活用や,防衛省・自衛隊,警察,外国海上保安機関等の国内外の関係機関との連携・協力の強化,人材育成などソフト面の取組も推進することにより,海上保安業務の遂行に必要な6つの能力(海上保安能力)を一層強化する。 また,治安・防災業務の充実,海上交通の安全確保,防災・減災,国土強靭化の推進のほか,本年1月に羽田空港において発生した航空機衝突事故等を受け
12月20日,総理大臣官邸で海上保安能力強化に関する関係閣僚会議が開催された。本閣僚会議は令和4年(2022年)12月に決定された「海上保安能力強化に関する方針」に基づく関係各省庁の取組みについて確認することを目的に行なわれており,閣僚級では総理大臣,内閣官房長官,国土交通大臣,外務大臣,防衛大臣が出席した。 今回は瀬口良夫海上保安庁長官より無操縦者航空機の体制増強および北九州空港への拠点移転,新型の多目的巡視船整備や警察・自衛隊との合同訓練をはじめとする連携強化について報告がなされた。 また,岩屋毅外務大臣からODAや同志国の軍事組織に対するOSA(政府安全保障能力強化支援)の活用,中谷元防衛大臣から統制要領検証のための海上保安庁との共同机上訓練や海自・海保の艦船艇による実動訓練と情報共有要領について発言があった。
12月4日,敦賀海上保安部(第8管区)は敦賀港内で職場体験活動を開催した。これは同保安部による「地域青少年キャリア教育支援プログラム」の一環として,地元の小中学生に進路選択の対象として海上保安庁を理解してもらうために行なわれ,当日は敦賀市立角鹿中学校3年生46人が参加。 参加者は,巡視船“えちぜん”(PL-92)に乗船し,同搭載艇による湾内航行訓練,乗員によるロープを用いた要救助者救出訓練を見学した。敦賀海上保安部は敦賀市内の小中学校の一部を「海上保安連携協力校」に指定し,同庁の認知度の向上と地域貢献を果たしている。
11月20日,海上保安庁は2025年度以降の海上保安大学校をはじめとする海上保安官採用試験での身長・体重制限を撤廃すると公表した。2024年度の採用では,海上保安学校学生採用試験の海洋科学課程以外の区分で制限があり,身長では男子157センチ以上,女子150センチ以上,体重では男子48キロ以上,女子41キロ以上と判定基準が定められていた。なお,視力・色覚・聴力に関する制限は従前のままとなる。 海上保安学校学生採用試験での航空課程および有資格者採用試験での飛行区分では,これまでどおり制限が維持される。 また,同日,海上保安学校学生採用試験について,海洋科学課程の1次試験の学科科目から物理を削除したことも公表している。
11月,海上保安庁と米コースト・ガード,韓国海洋警察の三カ国海上保安機関合同での能力向上支援が韓国麗水市で行なわれた。同活動は2023年8月の日米韓首脳会談における合意に基づき実現したもの。 マレーシア,インドネシア,フィジーの関係機関に対し,各機関の業務内容説明や被疑者に対する制圧方法や安全確保に関して講義と実技訓練が行なわれた。なお,本活動における研修実施者側の参加者は,開催地の韓国側参加者を除き,海上保安庁2名(MCT:Mobile Cooperation Teamおよび本庁総務部職員),米コースト・ガード2名(同太平洋方面司令部など)であった。
11月14日,墨田川造船で巡視艇“せきかぜ”(CL-211)が進水した。本艇は令和5年度補正計画で建造された“ひめぎく”型の205番艇。主要目は全長20メートル,幅4.3メートル,主機ディーゼル2基,速力30ノット。公称船型は20メートル型。
12月3日,三菱重工下関造船所江浦工場で巡視船“かんばい”(PLH-45)が進水した。本船は令和4年度(2022年度)補正計画で建造中の“しゅんこう”型の4番船で,公称船型はヘリコプター2機搭載型。 船名には,西郷隆盛による漢詩の一節である「雪に耐えて梅花麗し」より,冬の中雪に耐えて初春に花を咲かす梅のように,苦難や試練にじっと耐え,乗り越えていくという意味が込められている。就役は令和8年度中を予定。 主要目は総トン数6,000トン,全長約140メートル,幅約16.5メートル,主機ディーゼル4基,速力27ノット以上,兵装40ミリ単装機銃1基,20ミリ多銃身機銃2基,搭載機ヘリコプター2機。
10月14~18日,海上保安庁は海上保安試験研究センター職員等3名をマレーシアに派遣し,同国の海上法令執行庁(MMEA)とマレーシア国民大学職員に対して,海上保安業務の能力向上支援を実施した。 支援の内容は,現場での鑑識活動や犯罪証拠資料整理など科学捜査技術の講習,船舶に接触した塗料を基に事故船舶を特定する「犯罪船舶特定活動」研修である。
10月30日,海上保安庁は高松港周辺の海域において,VTOLドローンの飛行実証を行なった。 今回の飛行実証は,セナーアンドバーンズ社により実施され,使用機材は空解社のQUKAI MEGA FUSION 3.5(全長2.5メートル)。実証内容は,船舶の航行状況などの視覚情報の収集,灯台や灯浮標など航路標識の点検を目的とした視覚情報の収集,潮流情報の取得であった。なお,今回採集されたデータはリアルタイムで陸上と共有している。
10月16日,防衛省本省において,武力攻撃事態で海上保安庁が防衛大臣の統制下に入った場合を想定した共同訓練を実施した。 これは,令和5年4月策定の統制要領で確立した手続の実効性を高めるために行なわれた机上訓練で,巡視船による住民の避難や危険な海域付近を航行する船舶への情報提供について検討した。参加機関は海上保安庁本庁と防衛省内部部局,統合幕僚監部,海上幕僚監部。 また,10月17日には,第9管区海上保安本部と舞鶴地方総監部による不審船対処訓練が佐渡島東方海域で実施された。 同訓練には巡視船“はくさん”(PL-43)と巡視艇“こしかぜ”(CL-149),固定翼機はビーチ345型(みほたか2号),海自護衛艦“ふゆづき”(DD-118)が参加した。訓練では,「情報共有訓練」「共同追跡・監視訓練」「停船措置訓練」が行なわれた。また同日には,九州南方海域で第10管区海上保安本部と佐世保地方総監部との共同訓練も実施され,巡視船“あかいし”(PL-52)“とから”(PM-21)“きりしま”(PS-22),海自ミサイル艇“おおたか”(PG-826)が参加している。 海上保安庁と海上自衛隊との共
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