1月9日,巡視船“あまみ”(PM-95)が解役された。平成4年(1992年)9月に就役した“あまみ”型の1番船で,配属先は就役から解役まで佐世保海上保安部であった。 本船は2001年の九州南西海域工作船事件にて北朝鮮工作船への対応を実施したことで知られ,船内各所に北朝鮮工作員が発砲した銃弾の痕が残されていた。
12月22日,政府は令和6年度(2024年度)海上保安庁関係予算案を閣議決定した。海上保安庁関係予算の総額は2,611億円で,対前年度比1.07倍である。新たな脅威に備えた高次的な尖閣領海警備能力強化に213.2 億円,新技術等を活用した隙のない広域海洋監視能力強化に146.3 億円が充てられるほか,強固な業務基盤能力強化に815.2 億円が充当されている。 巡視船や航空機などの概要は以下のとおり。 ◆新たな脅威に備えた高次的な尖閣領海警備能力 ▷新規 ・大型巡視船 4隻:116億円 (PL型で令和9年度就役予定) ・巡視船搭載ヘリコプター 2機:0億円 (令和8年度就役予定,5年度補正着手) ▷継続 ・ヘリコプター搭載型巡視船 1隻:0.04億円 ・大型巡視船 6隻:97.1億円 ・巡視船搭載ヘリコプター 2機:0億円 ◆新技術等を活用した隙のない広域海洋監視能力 ▷新規 ・無操縦者航空機 2機:0億円 (令和7
12月8日,名古屋海上保安部(第4管区)の巡視船“みずほ”(PLH-41)は,航空自衛隊所属のUH-60J救難ヘリコプター,U-125A救難捜索機と大王埼沖にて合同捜索訓練を行なった。訓練の内容は,要救助者役の人形を巡視船“みずほ”に着船したUH-60Jに引き継ぐ連携訓練であった。
12月10日,第11管区海上保安本部は,魚釣島の南西約5キロの領海内で操業する日本漁船1隻に接近する中国海警局所属の海警船2隻に対して,領海からの退去要求や進路規制を実施し,漁船の操業の安全を確保した。なお,この海警船2隻の内訳は,海警2501(シュオシShuoshi II型,5,500総トン,76ミリ砲1基搭載,2016年就役)と海警2301(シュチャShucha II型,3,980総トン,放水銃2基,2014年就役)であった。
12月3~6日,東南アジア周辺海域における海賊対策のため,航空機を同海域に派遣のうえ、公海上での哨戒を実施した。同派遣では,シンガポールおよびインドネシアへ寄航し,アジア海賊対策地域協力協定情報共有センター事務局やインドネシア海上保安機構との相互交流を実施している。
11月19日~12月2日,海上保安庁は,JICA の枠組みの下,外国海上保安機関に対する海上保安能力向上支援の専従部門海上保安庁MCT(Mobile Cooperation Team)3名をフィリピンに派遣し,フィリピン沿岸警備隊に対する能力向上支援を実施した。同能力支援では,マニラ湾にて,日本が供与した大型巡視船や中型巡視船での曳航訓練や応急対処訓練,制圧訓練などを行なった。
12月中,以下のとおり巡視船の異動があった。 ▷巡視船“はてるま”→“だいせつ”,PL-61,5.12.15,石垣海上保安部→紋別海上保安部 ▷巡視船“そらち”,PM-57,5.12.9,紋別海上保安部→網走海上保安署 今回の異動は,令和4年(2022)4月の知床における観光船沈没事故の際,海保の現場への出動に時間を要したことが問題となり,第1管区の救難体制充実が要求されたことへの対応によるもの。 なお,“くにさき”型巡視船“はてるま”(PL-94)が建造中で,令和5年度内に就役の予定である。
12月4日,巡視船“ゆうばり”(PM-11)が解役された。昭和60年(1985年)11月に就役した“なつい”型の11番船で,就役から解役まで配属先は網走海上保安署(第1管区)であった。本船は,知床における観光船沈没事故において捜索活動に従事したことが記憶に新しい。
11月30日,下関商港で新造巡視船“ゆみはり” が海上保安庁に引き渡された。本船は令和元年度(2019年度)補正計画により,三菱重工下関造船所江浦工場で建造された“しゅんこう” 型の3番船である。公称船型はヘリコプター2機搭載型。配属先は鹿児島海上保安部(第10管区)。総トン数約6,000トン。
10月31日~11月1日,海上保安庁は,日本財団との共催で「第3回世界海上保安機関長官級会合」を東京で実施した。同会合には米コースト・ガードをはじめとして96に及ぶ世界の海上保安機関などの代表が出席し,日本からは石井昌平長官が議長として参加した。 会合では,以下のような議長総括を取りまとめた。 ①世界の海上保安機関間の連携強化,対話拡大,世界中の知恵・技術・知識の結集の重要性を想起。 ②会合運営ガイドライン改正を支持し,もって会合を機能的,持続可能な枠組みとして維持していく決意を確認。 ③先進事例・経験・人材育成のための有益情報共有の専用ウェブサイトの構築・運用開始を支持。 ④人材育成オンラインプログラムの教育効果の高い手法の追求および継続実施,専用ウェブサイトの活用を支持。 ⑤自動/無人運航船等の先端技術の活用策について知見を深め,将来性・適用可能性について認識。
10月30日,佐伯海上保安署(第7管区)は, 海上自衛隊佐伯基地分遣隊,佐伯市および同市消防本部と合同で,防災訓練を実施した。この訓練は,佐伯湾内で南海トラフ地震など大規模な災害によって給油施設など港湾施設が損壊することを想定したものである。訓練では,海自多用途支援艦“げんかい”から巡視船“さちかぜ”(CL-100)に,500リットルの軽油を航行中に補給(海上燃料)したほか,負傷者の合同搬送や離島住民の海上避難,船艇間での物資移送が行なわれた。なお,海保・海自間での海上燃料補給訓練は今回が全国で初となった。
10月28日 ,第9管区海上保安本部は,新潟県原子力防災訓練で,巡視船“さど”(PL-76)による住民避難訓練を行なった。この訓練では,柏崎刈羽原子力発電所からおおむね5キロ以内の住民を妙高市まで船舶で輸送する避難訓練が行なわれ,“さど”は柏崎港から直江津港までの区間で住民を輸送した。なお,同訓練は政府による原子力総合防災訓練と一体で開催された。
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