独マイヤー・ヴェルフトは7月30日,マルタに本拠を置くオーシャン・レジデンシズ・デベロプメントからキャビンを分譲するレジデンス船を受注したと発表した。2025年末までの竣工,引渡しを予定する。船名はニョルドNjordで,84,800総トン,全長289メートル,速力21ノット,住居117室,乗客・乗組員計約1,000人が乗船できる。二元燃料機関によるLNG燃料駆動,バッテリー・システム搭載などで排ガスを抑制し環境に配慮する。住居以外に船内イベントが行なえるスペースなども備え,クルーズ船として世界各地を巡るほか,海洋科学分野の研究支援などにも供するとされる。 (ORD)
大島造船所,商船三井,商船三井ドライバルク,相浦機械(Iknow Machinery Co.。佐世保)の4社は7月27日,船舶の荷役用クレーンなどを利用した推進力補助帆「IKNOW DELTA SAIL CRANE」(アイノウ・デルタ・セイル・クレーン)を共同で研究開発することに合意したと発表した。この研究は航行時のGHG排出削減を目的に,洋上風を推進力に生かすため既存船の荷役用デッキ・クレーンの三角部などに帆を張るもの。運航船の多くが荷役用クレーンを装備している商船三井ドライバルクでは,撒積船,木材チップ船など船種を限定せずにこのデルタセイル搭載を検討するとしている。画像はそのイメージ。 (商船三井)
水素を燃料とした世界初の双胴旅客船“ハイドロびんご”Hydro BINGOが,ツネイシクラフト&ファシリティーズ(TFC)で7月12日に竣工した。ベルギー海運大手CMB(Compagnie Maritime Belge)と共同開発したもので,水素と軽油の混焼型ディーゼル主機を搭載し,従来ディーゼルに比べ航行時のCO2排出を最大50パーセント削減できる。水素は後部の可搬式トレーラーから軽油と別ラインでエンジンに供給する。水素の補給はトレーラーごと移送するので,岸壁の水素充填設備は不要となる。19総トン,全長19.4メートル,幅5.4メートル,深さ1.75メートル,主機HyPenta D13-1000型ディーゼル2基,2軸,連続最大出力1,200馬力(441キロワット×2),航海速力23ノット,最大搭載人員82名(旅客80名,乗員2名),船質はアルミ合金。ジャパンハイドロ(CMBとTFC,神原汽船の3社共同出資会社)が所有し,総合化学メーカーのトクヤマ(周南市)が,国の委託事業として徳山下松港内で実証試験運航を行なう。燃料用水素にはトクヤマでカセイソーダ製造時の副生水素を有効活用する。
名村造船所は5月17日,183,000重量トン型撒積船を対象に,NSユナイテッド海運と風力利用による低燃費技術の共同研究を行ない,独自方式として特許を出願したと発表した。荷役時や無風時(推進力を得られない状態)の甲板下への帆の格納機構,最大限の推進力獲得のため帆の船幅方向への展開機構,複数形状の帆の採用による船橋視界確保の3点に特徴がある。温室効果ガス(GHG)削減に向けた船舶の低燃費技術では,LNG焚きだけではゼロ・エミッション化は不十分なことから,風力補助推進装置の開発が不可欠と捉え,特許出願に至った。同社は地球環境保全のため,環境性能の高い船舶の提供とともに低燃費技術の一層の開発に挑戦するとしている。 (名村造船所)
インドネシアの“PT Lundin”で,インドネシア海軍向けの新しい3胴船 (トリマラン)ゴロクGolokが進水した。同国はニュージーランドのLOM オー シャン・デザインと組んで3胴船クレワンKlewangを建造したが,2012年に火 災に遭って廃艦となった,ゴロクはその代わりとなるもの。
8月15日にトルコのイスタンブール造船所で,パキスタン海軍向けMILGEM型 フリゲイトの1番艦バブアーBaburが進水した。2023年の引渡しを予定してい る。このパキスタン向けMILGEM型は,1番艦と3番艦をトルコで,2番艦と4番艦 をパキスタンで建造することになっており,3番艦も今年の5月にイスタンブー ル造船所で起工・建造中。パキスタンのカラチ造船所が担当する2隻も建造工 程が進んでいる。
韓国海軍のSTOVL空母建造計画CVXについて,韓国の現代重工(HHI:Hyundai Heavy Industries)とイギリスのバブコックが協業することになり,両社は 了解覚書(MoU)に調印した。
サーブはスウェーデン海軍向けの新型潜水艦,A26型ことブレーキング Blekinge級の開発・建造契約を受注しているが,スケジュールの遅延とコスト の上昇が発生している。そのため,軍国防資材局(FMV:Forsvarets Materielverk)との間で,契約内容の見直しに関する折衝を進めていた。この 折衝がまとまり,52億クローネの追加契約を受注する運びとなった。今回の追 加契約により,総額128億クローネとなる。
ポーランドは“Miecznik”という計画名で,フリゲイト3隻の調達を計画し ている。これに対してナバンティアが,スペイン海軍のF-100型をベースとす る提案を実施することを明らかにした。また,ドイツのティッセンクルップ・ マリン・システムズ(TKMS),イギリスのバブコックも候補になっている。こ れら候補の中から検討を行ない,2022年に設計案を選定する予定。
ヘンゾルトはドイツ連邦軍の調達部門BAAINBw(Bundesamt fur Ausrustung,Informationstechnik und Nutzung der Bundeswehr)から,ドイ ツ海軍のザクセンSachsen級フリゲイト3隻が装備する対空捜索レーダーの換装 契約を受注した。現在はタレス・ネーデルランド製のSMART-Lを搭載している が,これをヘンゾルト製のTRS-4D/LR ROTに換装する。
ロシア統一造船会社傘下のアドミラルティ造船所で建造している,太平洋艦 隊向けキロKilo型(636.3型)の3番艦マガダンMagadaの工程が進み,公試を開 始した。同艦は11月の引渡しの予定。636.3型は全部で6隻の建造を予定してい る。
プーチン露大統領がリモート参加するかたちで,8月23日に3カ所の造船所 で水上戦闘艦2隻と潜水艦4隻の起工式がまとめて挙行された。それぞれの造船 所と起工された艦は以下のとおり。 ○セブマシュ造船所(セヴェロドヴィンスク):ボレイBorey A型(955A型) 戦略原潜のクニャーズ・ポチョムキンKnyaz Potemkinとドミトリー・ドンスコ イDmitry Donskoy。 ○アムール造船所(コムソモルスク):改キロKilo型(636.3型)のモジャイ スクMozhaiskとヤクーツクYakutsk。 ○アドミラルティ造船所(サンクト・ペテルブルク):ステレグシュチイ Steregushchiy級フリゲイト(20380型)のグロズヌイGroznyと,グレミャーシ チイGremyashchiy級フリゲイト(20385型)のブイニイBuyny。
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