5月3日,沖縄県尖閣諸島で中国海警局の船舶4隻が領海に侵入。そのうち海警2303の飛行甲板からヘリコプター1機が15分間ほど日本の領空内を飛行した。海警の船舶が領海内でヘリを発着させたのは初めて。 現場配備中の巡視船が,4隻を領海外へ退去させ,領海内に侵入しないように監視,警戒した。 また,11日には尖閣諸島付近の日本の排他的経済水域で中国海洋調査船海科Haike 001が調査活動を行なっているのを巡視船が確認し,無線で中止を要求した。(海上保安協会 新聞事業部次長 米田 堅持)
2025年7月8日,SPY-7(V)1多機能レーダーの開発および製造社である米ロッキード・マーチンは,わが国のイージス・システム搭載艦(ASEV)用のSPY-7(V)1のアンテナ4面(1隻分)を予定どおり納入したとのプレス・リリースを公表した。 SPY-7(V)1はアメリカがアラスカへの配備を進める長距離識別レーダー(LRDR)をベースに開発したもので,従来のSPY-1の5倍の追尾能力を持ち,ロフテッド軌道や同時複数発射された弾道ミサイル等への対処に威力を発揮することが期待される。わが国は令和6年度計画でASEV2隻を整備中で,引き続き2番艦用アンテナの調達も進められている。なお,先月号カラー頁等で既報のように,5月22日,ロッキード・マーチンと富士通は,SPY-7(V)1の交換用電源部品を,日本国内の富士通の工場で製造することで合意に達したと発表している。
2025年7月6日付けマスコミ各社の報道によると,日本政府は近く退役予定の“あぶくま”型護衛艦(基準排水量2,000トン)全6隻をフィリピンに装備移転する方向で同国と調整を行なっている。 フィリピンにはすでにわが国からTC-90練習機の有償貸与と,警戒管制レーダーの装備移転の実績があり,実現すれば初の中古護衛艦の海外輸出例となる。ただし,防衛装備移転3原則の運用指針では,輸出できる装備品を救難,輸送,警戒,監視および掃海に限定しており,中古護衛艦はそのままのかたちでは輸出することが困難とされる。そのため,フィリピンが要求する通信設備等を共同開発とすることで,装備移転を進める方向という。
2025年6月9日〜7月4日,海上自衛隊は各国と以下の訓練を実施した。 ▷日ソロモン共同訓練,6月9〜13日,ソロモン諸島のホニアラ地域で実施。参加部隊は海自がIPD25派遣立入検査隊,ソロモン諸島海上警察が海上警察職員。訓練項目は立入検査訓練および舟艇整備訓練。 ▷日マレーシア共同訓練,6月10日,南シナ海で実施。参加部隊は海自が護衛艦“はるさめ”,マレーシア海軍が哨戒艦1隻。訓練項目は海賊対処訓練,戦術運動およびPHOTOEX。なお6月8〜10日,“はるさめ”はマレーシアのクアンタンに寄港した。 ▷日チリ親善訓練,6月18日,大阪湾から紀伊水道に至る海域で実施。参加部隊は海自が掃海艇“あおしま”,チリ海軍が帆走練習艦1隻。訓練項目は通信訓練。 ▷日ナウル共同訓練,6月30日〜7月4日,ナウルのヤレン地域で実施。参加部隊は海自がIPD25派遣立入検査隊,ナウル警察海洋部が警察海洋部職員。訓練項目は立入検査訓練および舟艇整備訓練。
海上自衛隊は,2025年6〜7月,海上保安庁と以下の共同訓練を実施した。 ▷6月10日,若狭湾で実施。参加部隊は海自が舞鶴地方総監部,護衛艦“せとぎり”,ミサイル艇“はやぶさ”。海保が第8管区海上保安本部,巡視船“ほたか”“だいせん”,MA728固定翼機。訓練項目は総合的な対処・連携強化に係る訓練として,①情報共有訓練,護衛艦と巡視船の運動要領等に関する訓練。 ▷7月3日,佐渡島東方の海空域で実施。参加部隊は海自が舞鶴地方総監部,護衛艦“あがの”,海保が第9管区海上保安本部,巡視船“ひだ”“はくさん”“のりくら”,巡視艇“たつぎり”,MA863固定翼機。訓練項目は重要施設等に向かう不審船対処を想定し,①情報共有訓練,②共同追跡・監視訓練,③停船措置訓練。
海上自衛隊は,2025年7月14〜29日,陸奥湾で,令和7年度機雷戦訓練(陸奥湾)および掃海特別訓練(日米共同訓練)を実施している。参加部隊は海自が艦艇10隻(掃海母艦2隻,掃海艦2隻,掃海艇6隻,航空機7機(P-1およびP-3C哨戒機5機,MCH-101掃海・輸送ヘリコプター2機),水中処分員,水中無人機。米海軍が艦艇1隻(掃海艦1隻),航空機2機(MH-53E掃海ヘリコプター2機),水中処分員,水中無人機。主要訓練項目は機雷戦(機雷敷設,機雷掃海,機雷掃討および水中処分)。
■新造護衛艦「たつた」進水 2025年7月2日,令和5年度計画による新造護衛艦 “たつた”が,建造所の三菱重工長崎造船所で進水した。本艦は“もがみ”型護衛艦の11番艦(FFM-11)で,6年7月3日に起工されていたもので,竣工は8年12月の予定。艦名は奈良県を流れる竜田(龍田)川に由来し,海上自衛隊としては初代,日本海軍から数えると3代目(初代は水雷砲艦,2代目は軽巡)。基準排水量は“ゆうべつ”と同じ3,900トン。
防衛省は2025年6月9日,東シナ海から太平洋にかけて行動中の中国空母遼寧Liaoningが複数の艦艇を伴い,小笠原諸島とグアムを結ぶ第2列島線を初めて越えたと発表した。 遼寧は5月25〜26日に東シナ海で艦載機の発着艦等を繰り返し,その後27日に沖縄県久米島と宮古島の間の宮古海峡を抜け太平洋に進出した。6月7日には南鳥島の南西約300キロのわが国EEZ内を航行し,8日に硫黄島東方の海域で,再び艦載機の発着艦等を繰り返した。 また6月7日には,空母山東Shandongを含む複数の艦艇が,宮古島の南東約550キロの海域を航行しているのが確認された。山東は9日,艦載戦闘機および艦載ヘリコプターの発着艦を実施している。 中国空母2隻がほぼ同時にわが国近海に出現するのは初めてのことである。
海上自衛隊は2025年6月7日,福岡県大島沖で火災により沈没した掃海艇“うくしま”が,水深50メートルの海底から引き揚げられたと発表した。“うくしま”は昨年11月10日に機械室付近から発生した火災により翌11日に沈没,乗員1名が死亡した。海上自衛隊は,今後,引き揚げた同艇を佐世保に運び,出火の原因等について詳しく調べる予定。
海上自衛隊は,期間2025年6月13日〜11月12日(153日間),総航程30,500浬(56,500キロ)で,令和7年度遠洋練習航海を実施している。派遣艦艇は練習艦“かしま”“しまかぜ”で,2隻には練習艦隊司令官渡邉浩海将補以下,第75期一般幹部候補生課程修了者を含む約580名が乗艦している。 訪問国(寄港地)は以下のとおり。アメリカ(サンディエゴ,ジャクソンヴィル,パール・ハーバーおよびヒロ),アルゼンチン(ブエノスアイレス),グアテマラ(プエルト・サント・トマス・デ・カスティージャ),チリ(バルパライソ),ブラジル(サントスおよびフォルタレザ),ペルー(カヤオ),メキシコ(アカプルコ)。
2025年5月15日〜6月8日,海上自衛隊は各国と以下の訓練を実施した。 ▷日インドネシア親善訓練,5月15日,インドネシアのジャカルタ沖で実施。参加部隊は海自が護衛艦“やはぎ” (IPD25第1水上部隊),インドネシア海軍がコルベット1隻。訓練項目は戦術運動。なお“やはぎ”は5月12〜15日,ジャカルタに寄港した。 ▷日米共同訓練,5月15日,相模湾で実施。参加部隊は海自がSH-60K哨戒ヘリコプター,米海軍がMH-60R多用途ヘリコプター。訓練項目は対潜戦訓練。 ▷日ミクロネシア共同訓練,5月20〜23日,ミクロネシアのコロニアで実施。参加部隊は海自がIPD25派遣立入検査隊,ミクロネシア海上警察が海上警察職員。訓練項目は立入検査訓練および舟艇整備訓練。 ▷日豪共同訓練(日豪トライデント25),6月1日,東シナ海で実施。参加部隊は海自が護衛艦“はぐろ”,オーストラリア海軍が駆逐艦1隻。訓練項目は戦術運動,LINKEX,クロスデッキおよびPHOTOEX。 ▷日米共同訓練(ILEX25),6月8日,本州南方海域で実施。参加部隊は海自が補給艦“
海上自衛隊は,2025年6月10〜22日,硫黄島周辺の海域で,令和7年度実機雷処分訓練および掃海特別訓練(日米共同訓練)を実施した。参加部隊は海上自衛隊が艦艇7隻(掃海母艦2隻,掃海艦1隻,掃海艇4隻),米海軍が水中処分員など。主要訓練項目は対機雷戦(機雷掃海,機雷掃討および水中処分)。
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