防衛省・自衛隊は,防災週間(8月30日〜9月5日)に際して,大規模地震発生時に迅速かつ効果的に自衛隊の災害派遣を行ないうるように,9月1日「防災の日」総合防災訓練を実施した。 訓練は「防災の日」政府本部運営訓練と連動して,南海トラフ地震発生を想定した防衛省災害対策本部の運営要領を演練するかたちで行なわれ,今年度は新型コロナウイルス対策として,テレビ会議システムを活用した対策本部の運営を検証した。
8月31日,護衛艦“てるづき”は,関東南方海空域で,米陸軍のUH-60Lヘリコプター2機と,日米共同訓練を実施した。訓練項目は発着艦訓練であった。
海上自衛隊は,令和2年度インド太平洋方面派遣訓練に,護衛艦“かが”“いかづち”,潜水艦1隻,搭載機3機を派遣している。目的はインド太平洋地域の各国海軍などと共同訓練を行ない戦術技量の向上を図るとともに,各国海軍などとの連携強化を図るもの。 派遣期間は9月7日〜10月17日,寄港予定国(補給)はスリランカ,その他調整中。主要訓練項目は各種戦術訓練など。
8月29日,第36次派遣海賊対処水上部隊の護衛艦“おおなみ”は,アラビア海北部西方海域で,英海軍のフリゲイト,アーガイルArgyllと海賊対処共同訓練を実施した。主要訓練項目は戦術運動,写真撮影,小火器射撃であった。
海上自衛隊は,令和2年度第1回米国派遣訓練(潜水艦)のため,潜水艦“うんりゅう”をハワイ諸島方面に派遣している。派遣期間は8月27日〜11月28日で,訓練海域は日本からハワイ諸島にいたる海域。訓練は米海軍の協力を得て行なわれる。訓練項目は対潜戦訓練など。
8月24日〜9月10日,北海道全域の演習場,駐屯地などにおいて,「令和2年度方面隊実動演習(北部方面隊)」が実施された。この訓練は離島侵攻対処を演練するもので,陸上自衛隊の北部方面隊を主体に,陸上総隊(水陸機動団および第1空挺団),東北方面隊に加え,海空自衛隊も参加した。 海自は,8月17〜30日,佐世保から天塩沖および苫小牧に至る海域および天塩周辺海空域で,護衛艦“かが”,輸送艦“しもきた”をこの訓練などに参加させ,天塩への水陸機動団AAV-7の着上陸とその支援などを行なった。
海上自衛隊は,8月26日〜9月11日と10月12〜23日の2度に分けて,令和2年度(2020年度)海上自衛隊演習(総合図演)を実施する。目的は平時から有事に至るまでの情勢推移に応じた上級指揮官の情勢判断およびそれに基づく後方業務と部隊運用要領の演練。訓練統裁官は山村海幕長で,参加部隊は海幕,自衛艦隊,各地方隊,システム通信隊群,幹部学校,補給本部など。
8月中旬,海上自衛隊と米海軍が以下のとおり共同演習を行なった。 ▷8月15〜17日:東シナ海において護衛艦“すずつき”と米ミサイル駆逐艦マスティンMustin DDG-89が各種戦術訓練を実施。 ▷8月15〜18日:沖縄南方海空域において護衛艦“いかづち”と米原子力空母ロナルド・レーガンRonald Reagan CVN-76ほか艦艇数隻が各種戦術訓練を実施。
8月30日,中東における情報収集活動のため,護衛艦“むらさめ”が横須賀を出港した。 出港後,全乗員に対して行なわれた新型コロナウイルスのPCR検査で,乗員1名の感染が発覚したことを受け(感染者はすぐに退艦し,濃厚接触者は艦内隔離),その後同艦は横須賀に引き返し同地で待機後,ほかの感染者が出ていないことを確認したうえで,16日に中東方面に向け改めて出港した。
各種報道などによると,政府は廃案となったイージス・アショアに替わる計画案として,新たに弾道ミサイル防衛の専用艦を建造する構想を検討していることが明らかになった。 これまでイージス・アショアの代替案としては,①地上にレーダー,海上に迎撃ミサイル発射装置を配置する分離案,②海上構造物にレーダーとミサイル発射機を併設するメガフロート案,③BMD機能を持つイージス艦の追加建造案の3案が検討中とされ,今回浮上した案は4番目の選択肢となる。 この案はイージス艦の追加建造よりコストを抑制できるメリットがあるものの,こうした単機能艦の建造は世界的にも例がなく,今後の動向が注目される。
瀬戸内海に新しい観光双胴クルーザー,SEA SPICA(シー スピカ)が誕生した。JR西日本グループと瀬戸内海汽船グループが共同で立ち上げた瀬戸内島たびコーポレーションと鉄道・運輸機構(JRTT)が共有し,瀬戸内シーラインが運航する。就航ルートは「瀬戸内しまたびライン」と称する広島~三原航路で,途中呉,下蒲刈島,御手洗(大崎下島),大久野島,瀬戸田(生口島)に立ち寄る約4時間半のコース。東行と西行で寄港地が一部異なるほか,下蒲刈島,御手洗,大久野島で上陸観光ができ,呉,瀬戸田では乗下船も可能とした。当面は毎週金曜~月曜が運航日。建造所は瀬戸内クラフトで,8月4日に竣工した。主要目は90総トン,全長25.7メートル,幅6.8メートル,主機ヤンマー6AYP-WGT型ディーゼル2基,出力1,660馬力(1,220キロワット),航海速力22ノット,船客定員90名。本船はJRTTが2018年度に創設した国内クルーズ船の共有建造制度を活用した第1船である。
東京の臨海副都心に新設された東京国際クルーズターミナルが,9月10日にオープンした。とはいっても,新型コロナ禍のため外国客船の入港はなく,東京をホームポートにしている商船三井客船の“にっぽん丸”が,クルーズを実施できずに待機している状態である。建物は鉄骨造り4階建て,延床面積は約19,000平方メートル。岸壁は延長430メートル,幅30メートル,水深11.5メートルで,現在世界最大のシンフォニー・オブ・ザ・シーズSymphony of the Seas(228,081総トン,全長361メートル,吃水9.32メートル)が余裕で着岸できる。ガラス張りでスロープ式のボーディングブリッジを2基備え,2,3階は広いバゲージスペースやCIQスペースになっており,3,4階の吹抜け壁面には大型LEDビジョンを設置した。開業に先立つ9月2日にはルイ・ヴィトンのファッションショーが開催された。 (東京都港湾局)
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