12月19日,伊豆大島東方の海空域で,海上保安庁との共同訓練が行なわれた。参加部隊は海上自衛隊が自衛艦隊司令部,護衛艦“たかなみ”“てるづき”,海上保安庁が第3管区海上保安本部,巡視船“しきね”,回転翼機。訓練項目は,①情報共有訓練,②護衛艦および巡視船の運動要領等に関する訓練。
12月19日,硫黄島南方からグアム東方に至る海空域で,日米共同訓練が実施された。参加部隊は海上自衛隊がP-1哨戒機,米海軍が空母ニミッツNimitz CVN-68,P-8A対潜哨戒機,F/A-18戦闘攻撃機,E-2D早期警戒機,E/A-18G電子戦機,米空軍がB-52爆撃機。訓練項目は対水上戦。
12月23日,政府は令和5年度海上保安庁関係予算案を閣議決定した。 海上保安庁関係予算の総額は2,431億円で,対前年度比1.09倍である。新安保戦略を踏まえた海上保安能力の強化に1,113億円,国民の安全・安心を守る業務基盤の充実に81億円が充当されている。 巡視船,航空機の整備などの概要は以下のとおり。 ◆新たな脅威に備えた高次的な尖閣領海警備能力 ▷新規 ・ヘリコプター搭載型巡視船1隻:0.03億円 (PLH型で増強分。4年度補正着手) ・大型巡視船2隻:0.03億円 (PL型で増強分。4年度補正着手) ▷継続 ・ヘリコプター搭載型巡視船2隻:87.8億円 ・大型巡視船6隻:81.4億円 ・巡視船搭載ヘリコプター4機:25.3億円 ◆新技術等を活用した隙のない広域海洋監視能力 ▷新規 ・中型ヘリコプター3機:0億円(増強分。4年度補正着手) ▷継続 ・無操縦者航空機(UAV)
政府は12月16日,「海上保安能力強化に関する方針」を関係閣僚会議で決定した。これは厳しさを増すわが国周辺海域を取り巻く情勢を踏まえて,海上保安能力の強化の基本的な考え方を示したものである。 強化すべき能力は以下のとおり6つが挙げられている。 ①新たな脅威に備えた高次的な尖閣領海警備能力(巡視船の整備等)。 ②新技術等を活用した隙のない広域海洋監視能力(無人航空機の活用等)。 ③大規模・重大事案同時発生に対応できる強靭な事案対処能力(テロ対応能力等)。 ④戦略的な国内外の関係機関との連携・支援能力(防衛省・自衛隊や各国海上保安機関との連携)。 ⑤海洋権益確保に資する優位性を持った海洋調査能力(測量船や測量機器等の整備・高機能化,データの管理・分析等)。 ⑥強固な業務基盤能力(人材確保・育成,サイバーセキュリティ対策等)。 これらを実現するため,令和9年度(2027年度)には海保の当初予算額を,4年度の水準(2,231億円)からおおむね1,000億円程度増額することも明記された。
チリの国営造船所ASMARは,12月22日にタルカワノの同社造船所で,チリ海 軍向けの新型砕氷艦アルミランテ・ビールAlmirante Vielを進水させた。2019 年2月11日に退役した,同名の砕氷艦の代艦。排水量13,000トン,全長111メー トルで,先代と比べて2倍を超える排水量まで大型化,ASMARで建造した最大の 艦となった。また,南米で砕氷艦を建造したのは本艦が初めてだとされる
台湾政府は海軍の康定Kanding級フリゲイト6隻を対象とする近代化改修の経 費として,431億台湾ドル(13億7,000万ドル)の予算割当てを決定した。同級 は仏ラファイエットLa Fayette級をタイプシップとして建造,1996~1998年に 就役している。
タイ海軍のラタナコーシンRatanakosin級コルベット,スコータイSukhothai が,12月18日の夜(現地時間)にプラチュアップキリカン県バンサパン地区の 沖合37キロの地点で,荒天に遭って沈没する事故が発生した。 航行中に高波を受けて艦内に浸水,これが原因で電気系統が使用不可能にな ったため,艦の制御や排水ができなくなり,最終的に沈没に至ったと報じられ ている。
オランダ海軍が,RGM-84ハープーンの後継となる対艦ミサイルとして,コン グスベルク製RGM-184A NSM(Nytt Sjonomalsmissil/Naval Strike Missile) の採用を決定した。2025年から受領を開始する予定。まずデ・ゼーヴェン・プ ロヴィンシェンDe Zeven Provincien級フリゲイトに搭載する。オランダの採 用決定により,NSMのカスタマーは11カ国にふえた。
セヴェルナヤ造船所(北方造船所)で建造したロシア海軍向けステレグシュ チイStereguschiy級(20380型)フリゲイトの7番艦マーキュリーMerkuriyが, フィンランド湾で試験航海を開始した。黒海艦隊向け。 また12月23日にアドミラルティ造船所で,ラダLada型(677M)型潜水艦の3 番艦ヴェリキー・ルキVelikiy Lukiが進水した。同級はさらに,4番艦ヴォロ グダVologdaと5番艦ヤロスラブリYaroslavlも建造中。 このほか,12月29日に新造艦3隻が一挙に就役した。内訳はボレイA Borey-A 型戦略原潜(955A型)の3番艦(原型からの通算では6番艦)ゲネラリシモ・ス ホロフGeneralissimus Suvorov,アレクサンドリトAlexandrit級掃海艇 (12700型)の7番艦アナトーリー・シュリモフAnatoliy Shlemov,ブーヤンM Buyan-M型コルベット(21631型)の10番艦グラードGrad。いずれも,就役式典 の模様はプーチン大統領とショイグ国防相がオンラインで視察した。
2017年から入渠整備を実施していたロシア空母アドミラル・クズネツォフ Admiral Kuznetsovが,12月20日に出渠した。ただしすべての作業が終わった わけではなく,完工予定は2024年とされている。なお,出渠時に同艦でボヤが 発生したとの報道がある。
ジェネラル・ダイナミクス傘下のバス鉄工所で建造しているアーレイ・バー クArleigh Burke級駆逐艦フライトⅢの一番手となる75番艦ジャックH.ルーカ スJack H.Lucas DDG-125が,12月12~15日に建造所側の試験航海(ビルダーズ ・トライアル)を実施した。この後は官側の領収試験に移行する。
カルロス・デル・トロ米海軍長官が12月13日に,アメリカAmerica級強襲揚 陸艦の4番艦LHA-9について,艦名をファルージャFallujahとすると発表した。 2004年の4月と同年11~12月に激しい戦闘が行なわれたイラクの街にちなむ命 名。米海軍の揚陸艦で中東の地名が艦名となるのは,本艦が初めてと思われ る。なお同艦は12月19日に,ハンチントン・インガルスのインガルス造船所で 建造が始まっている。
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