オランダは3月15日に,ワルラスWalrus級4隻の後継となる潜水艦の選定結 果を決定した。 この件では,ネーバル・グループと地元ロイアルIHCのチーム,ティッセン クルップ・マリン・システムズ(TKMS),サーブとダーメン造船所のチームが 競合していた。その中から暫定採用を決めたのは,ネーバル・グループのチー ムが提案したバラクーダBarracudaの通常動力派生型ブラックソード Blackswordだった。 予定艦名も併せて発表された。陣容はオルカOrka,ズヴァールトフィス Zwaardvis,バラクーダBarracuda,タイヤーハールTijgerhaal。
フランス海軍のFREMMフリゲイトが3月21日に紅海で,フーシ派が発射した 弾道ミサイル3発の迎撃に成功した。この艦は,EUが実施している作戦任務 EUNAVFOR ASPIDESに参加している。迎撃に使用したのはアスター30対空ミサイ ルだが,弾道弾迎撃能力を謳うブロック1ではなく,初期型で達成した点が注 目される。
ネーバル・グループはシェルブールの同社造船所で,フランス海軍の新型戦 略原潜SNLE 3Gの1番艦で使用する鋼材の切出しを開始した。この1番艦は 2026~27年から組立てを開始,2030年代初頭に進水,2030年代後半に就役との スケジュールが組まれている。 SNLE 3Gは4隻を建造する計画で,2080年代まで運用する考え。静粛性向上 のために,現行の戦略原潜ル・トリオンファンLe Triomphant級よりも大型化 して,排水量15,000トン程度,全長150メートル程度,船殼直径12.5メートル となる。
オーストラリア海軍向けの攻撃原潜SSN-AUKUSの建造担当が,イギリスのBAE システムズとオーストラリアのASCに決定した。3月21日に,リチャード・マー ルズ豪副首相とグラント・シャプス英国防相が発表したもの。
イギリスとオランダが次世代揚陸艦を共同調達する話が出ていたが,これは 中止になり,それぞれ別個に計画を進めることになった。ただし,相互運用性 や共通化は可能な限り追求するとしている。
タレスは2月28日に,英海軍向けのインスピレーションInspiration級こと 31型フリゲイトで使用するミッション・システムの工場領収試験(FAT: Factory Acceptance Test)が完了したと発表した。このシステムは,指揮管 制装置,統合通信システム,統合艦橋システムで構成する。このうち統合通信 システムについては,2023年9月にイギリス現地法人のタレスSIXで試験を済 ませていた。
米海兵隊の戦闘研究所(MCWL:Marine Corps Warfighting Laboratory) は,洋上支援船レゾリューションResolutionを用船し,カリフォルニア州キャ ンプ・ペンドルトンのデル・マール泊地で,EABO(Expeditionary Advance Base Operation)用に導入を計画している新しい小型揚陸艦LSMのための試験 を実施している。 レゾリューションは,全長77.4メートル,幅16.5メートル,吃水3.7メート ル。同船を改修して,船尾に長さ約110フィートのランプ(42フィート,24フ ィート,44フィートに三分割して折りたたむ構造),揚陸時に船を安定させる ための支柱4本,ランプを支える2本のタワーを追加設置した。そして同船を 使い,なにをどれぐらい搭載できて,なにができるかを実地に試している。な お,現在は船尾のランプを地上に降ろして達着させるのに25分を要している が,もっと迅速化したいとの考えがある。
米ミサイル防衛局(MDA)と米海軍は3月28日,イージスBMDによる弾道弾迎 撃試験FTM-32(Flight Test Aegis Weapon System 32)“Stellar Laelaps” を成功裏に実施した。 使用した標的は,ノースロップ・グラマン製のMRBM(Medium-Range Ballistic Missile)標的,MRBM T3C2(MRBM Type 3 Configuration 2)で, これをカウアイ島の太平洋ミサイル試験場から発射。迎え撃ったのは駆逐艦プ レブルPreble DDG-88で,使用したミサイルはSM-6デュアルⅡのSWUP (Software Upgrade)適用型ブロックIA。SM-6による弾道弾迎撃試験は7回 目,そのうちSM-6デュアルⅡブロックIAによるものは4回目。 なお,この試験にはアーレイ・バークArleigh Burke級フライトⅢの一番手
米海軍は年初から,カルロス・デル・トロ海軍長官の指示で,艦艇建造に関 する評価作業を実施した。そこでまとめられた報告書では,さまざまな艦艇建 造計画におけるスケジュール遅延が取り上げられている。 まず,FFG(X)ことコンステレーションConstellation級フリゲイトは,ネ ームシップの納入が当初予定の2026年から3年遅れとなる見込み。詳細設計の 作業がまだ完了していないほか,造船所が人手不足に見舞われている。そし て,さまざまな要求を反映させる過程で,ベースとなったFREMM(Fregata Europea Multi-Missione)フリゲイトとの共通性が85パーセントから15パーセ ント未満にまで低下した。 戦略原潜ディストリクト・オブ・コロンビアDistrict of Columbia SSBN-826は,ハンチントン・インガルス(HII)が担当する艦首セクションの 建造遅延やサプライ・チェーンの問題から,12~16カ月の遅延が見込まれる。 それ以外では,空母エンタープライズEnterprise CVN-80で16~18カ月,ヴ ァージニアVirginia級攻撃
米バイデン政権は3月11日,2025会計年度の予算教書をリリースした。その 詳細は7月号で報じる予定なので,ここでは海軍の艦艇に関わる概略をまとめ ておく。 艦艇建造の分野では,戦闘艦6隻の新造を盛り込んでいる。内訳は,アーレ イ・バークArleigh Burke級駆逐艦フライトⅢが2隻(65億ドル),コンステ レーションConstellation級フリゲイトが1隻(7番艦,12億ドル),サン・ アントニオSan Antonio級揚陸艦フライトⅡが1隻(16億ドル)。潜水艦はヴ ァージニアVirginia級攻撃原潜とディストリクト・オブ・コロンビアDistrict of Columbia級戦略原潜を1隻ずつ(169億ドル)。 ジェラルドR.フォードGerald R.Ford級空母の建造費は複数年にわたる分割 支出で,エンタープライズEnterprise CVN-80の8年目分と,ドリス・ミラー Doris Miller CVN-81の7年目分,
海上保安庁は2月18~3月9日の間,外国海上保安機関に対する海上保安能力向上支援の専従部門である海上保安庁MCT(Mobile Cooperation Team)や機動防除隊(National Strike Team)所属の職員,刑事課職員,門司海上保安部(第7管区)所属の巡視船“きくち”(PM-26)乗組員,海上保安学校門司分校教官など6名をフィリピンへ派遣した。この支援は日本政府が推進する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現を目的として行なわれたものである。 同支援では,同国コースト・ガード職員に対して,初動捜査および指紋採取・証拠保全などの鑑識技能に関する講習や実技指導を実施した。
3月28日,海上保安庁は飛行機2機の除籍を行なった。除籍されたのは北九州航空研修センター所属であったSA-395あまつばめ5号(セスナ172型)と羽田航空基地所属であったMA-722みずなぎ1号(ボンバル300型)。 前者は2023年4月18日に大分県宇佐市で訓練飛行中に不時着したもので,後者は本年1月2日に能登半島への救援物資を輸送する任務中に羽田空港で日本航空の旅客機と衝突し全損したもの。
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